カシオ計算機が開発した「コーダナ コンポーザー」といえば、今やiPhone/Android用音楽アプリの中でも、多くのユーザーから高い支持を受け続けている自動作曲アプリとして広く知られる存在。登場以来、思いついたメロディーを鼻歌で吹き込むだけで自動作曲してくれるという、その斬新なコンセプトとイージーオペレーションが話題となり、瞬く間に人気アプリとしての地位を確立した。本年2月末には、多数の機能を追加したiPhone版「Chordana Composer Ver.3.0」が公開されるなど、進化し続ける自動作曲アプリの魅力と秘密について、同社の南高純一氏(iPhone版の開発責任者)と、菅野博樹氏(Android版の開発責任者)に大いに語っていただきました。

iPhone版「Chordana Composer Ver.3.0」

―― 2月末には、iPhone版「Chordana Composer」の最新バージョンである3.0がリリースされましたが、改めて「Chordana Composer」の開発コンセプトについて教えてください。

iPhone版自動作曲アプリの開発責任者である南高純一氏

南高氏:最初に自動作曲アプリを開発するにあたり、作曲の楽しさを、もっと多くの人に味わってもらい、その喜びを共有してもらいたいという強い想いがありました。従来は、アレンジなどが施された完成した楽曲を作り上げるのに、かなりの音楽的知識や楽器経験、制作時間がどうしても必要でした。しかし、"作曲という行為そのものはもっと手軽でハードルの低いものであってもいいのではないか?"とのコンセプトから、「Chordana Composer」の開発が始まりました。

――「Chordana Composer」では、モチーフ(最短1小節)を、鼻歌などで録音するだけで作曲が行えますが、開発当初からこのような作曲スタイルを想定されていたのでしょうか?

南高氏:実は、ちょっとしたメロディーのアイディアは、誰もが持っているものだと思うんです。例えば、お風呂に入っている最中であったり、お母さんが子供をあやすときであったり、そんな普段の生活の中でふと口ずさむメロディーを、そのまま楽曲にできたら素敵だなぁという、漠然としたアイディアは持っていましたね。だからこそ、「鍵盤入力モード」や「音符入力モード」はもちろん、マイクに向かって歌って入力できる「マイク入力モード」は必須だと考えていました。

無料アプリ「CHORDANA TRACKFORMER」

――自動作曲技術は、「Chordana Composer」のために開発されたものなのですか?

南高氏:自動作曲に関する研究は1986年に開始し、1988年には論文を発表しています。自動作曲を実現するには、曲のコード進行(和音の並べ方)も大切な要素なので、コード解析の研究も行っていました。アプリとしては、「Chordana Composer」以前にリリースした自動耳コピアプリ「Chordana Viewer」や「Chordana Tap」に、コード解析技術が応用されています。ちなみに"Chordana"とは、Chord(コード)とAnalysis(解析)を掛け合わせた造語です。一連のアプリ開発を開始する際に、コード解析技術だけでなく自動作曲技術の実用化も視野に入れて、音楽解析技術の総称を「Chordanaテクノロジー」と名付けました。

Android版Chordana Composerアプリの開発責任者である菅野博樹氏

――Chordanaテクノロジーで自動作曲を実現したアプリ3種類「Chordana Composer」(iPhone版)「Chordana Composer for Android」「CHORDANA TRACKFORMER」について、それぞれの狙いを教えてください。

南高氏:「Chordana Composer」(iPhone版)は、"誰でも簡単に楽しく作曲が行える"というコンセプトを最初に具現化したもので、作曲の未経験者から作曲スキルをお持ちの方まで、幅広くお使いいただけるように開発しています。 また、「CHORDANA TRACKFORMER」については、同じiPhone版の自動作曲アプリではありますが、EDMなどの最新ダンスミュージックの制作に特化した無料アプリであり、弊社ハードウェア製品であるデジタル ダンスミュージックギア「TRACKFORMER」とのシナジーを狙ったものとなっています。

菅野氏:「Chordana Composer for Android」は、iPhoneだけでなくAndroidスマホでも使いたいというユーザーからの強いご要望を基に開発したもので、自動作曲エンジンは他の自動作曲アプリと共通です。iPhone版と大きく違うのは、ユーザーインターフェースの部分ですね。また、Androidのアップデートにより実現可能となる機能についても、順次開発を進めていく予定です。

Android版独自の鍵盤入力画面

――Android版には、非常にユニークな入力インターフェース(鍵盤)が採用されていますが、ユーザーからの反応はいかがでしたか?

菅野氏: Android版の入力インターフェースについては、開発当初から社内でもさまざまな意見があり、私自身にとっても大きなチャレンジでした。皆さんが、いつもスマートフォンを使用する際は、縦位置でホールドするのが基本スタイルだと思いますので、それに最適化された新たな鍵盤が必要とされるはずとのアイディアから、Androidアプリの斬新なデザインが生まれました。ユーザーさんからの反応に確かな手応えを感じており、皆様からのフィードバックを元に今でも細かな改良などを続けています。

――2月末にリリースされたばかりのiPhone版の最新バージョン(Ver.3.0)について、アップデートのポイントを教えてください。

南高氏:まず、「演歌」と「EDM」という、2つのジャンルが新たに追加されました。なおEDMについては、「CHORDANA TRACKFORMER」で好評をいただいているEDMのパターンがすべて収められていますので、最新のダンスミュージックを満喫していただけます。さらに、YouTubeへの投稿機能も強化し、オリジナル曲に付加する映像の「ピクチャー・イン・ピクチャー」表示が可能になりました。これは、iPhoneのカメラロールから選んだ静止画(大画面)と、オリジナル曲の楽譜(小画面)を同時にスライドショー表示するもので、もちろん従来どおり写真または楽譜の一画面表示も可能です。さらに「タイトル表示/非表示」も選べるようになりました。

iPhone版Ver.3.0の「ピクチャー・イン・ピクチャー」表示

――最後に、自動作曲アプリ3種類のユーザー、そしてこれから作曲に挑戦してみたいと考えている方々にメッセージをお願いします。

南高氏:「Chordana Composer」や「CHORDANA TRACKFORMER」は、鼻歌や口笛で思いついた短いメロディーを録音し、「ジャンル」などを選ぶだけで、あとはアプリが自動的に1曲分をアッという間に仕上げてくれます。皆様も、自分だけのオリジナルソング作りに気軽にチャレンジしていただき、ぜひ作曲の面白さを体験してみてください。

菅野氏:iPhone版ユーザーの皆様は、積極的にYouTubeでご自身のオリジナル作品を共有されています。Android版でも今後、SNSでのシェア機能を強化してゆく予定です。皆様からの多数のフィードバックを参考に、着実なアップデートを行ってまいります!そして、今後もますます進化を続ける当社の自動作曲アプリにぜひともご期待ください!

(マイナビニュース広告企画:提供 カシオ計算機)

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