北海道で知らない人はいない銘菓「三方六」を製造している製菓メーカー柳月。同社では地産地消を目指し、十勝産の小麦、卵、バターを使用したお菓子作りをしている。さらに、いち早くメガソーラーを導入し、エネルギーの地産地消も目指しているという。
現在では、メガソーラーを導入している企業は少なくない。しかしこの柳月は、もう一歩進んだ取り組みを行っているのだ。メガソーラーで生み出した利益を原資に柳月財団を設立し、地域の人材育成に貢献しているという。
今回、現地・十勝へ行き同社の社長である田村昇氏に、地産地消へのこだわりと、地域への貢献に関して伺った。
どんな時代になってもお菓子を作り続けたい
――まず、数ある産業の中から、お菓子製造を選んだ理由を教えて下さい。
お菓子は平和産業です。初代の会長は満州から引き揚げ列車で帰ってきた人物。そのときに暑い、混んでいる車内で子供さんがお母さんの腕で泣いていたそうです。
その状況を見かねた人がキャンディを1つ渡したらピタッと泣きやんだ。それを見て、お菓子はお母さんの愛情と同じくらい素晴らしいものなんだと思ったそうです。
そういう経緯もあり、弊社では「お菓子を通じて家族の絆を結び、人と人との心を結ぶ」ことを志し、お菓子製造を行っています。
――原材料のみならずエネルギーまで”地産地消”を目指していると聞きました。
どんな時代になってもお菓子を作り続けたい。そのためには、外から買ってきた材料やエネルギーではなく、自分たちの地域の恵みでお菓子を作らなければいけないと思っています。
十勝では、お菓子の原材料と水が手に入ります。十勝の自給率は地域人口10倍相当の1100%で、日本の将来の食料基地なんです。現在柳月で使用している「小麦」「バター」「砂糖」「卵」は十勝産の物を使用しています。水は日高山脈に積もった雪からできた上質な地下水を用いているんです。
水はある、食料(材料)もある、でもエネルギーがないんです。だから私はエネルギーをなんとかしないといけないと思って、いろいろ考えました。その1つがこのメガソーラー。騒音や排熱が出ないクリーンなエネルギー源です。
現在、9,000坪の土地に6,500枚のソーラーパネルを並べて年間150万kwhの発電をしています。これをお菓子作りに活かした場合、工場で使う電力の約8割がカバーされます。
――メガソーラーの導入は、地域への貢献にもつながっていると聞きました。
毎年1,000万円を地域貢献のために出資することができるようになり、結果、育英資金団体「一般財団法人柳月財団」を創設することができました。経済的に恵まれないけども学力の素晴らしいお子さんもたくさんいらっしゃる……そういう方たちを支援し、北海道の未来を担う学生の人材育成に貢献したいと思っていたんです。
企業も“人”、地域も“人”なんです。“人”が地域を素晴らしくするし、企業も素晴らしくする。だから“人”を育てることが一番の地域貢献なんです。
ソーラーフロンティア担当者に聞く
柳月が目指すエネルギーの”地産地消”。北海道として初のメガソーラーの導入は、一企業だけでなく地域にも貢献している。しかし、十勝は雪が多く、一般的にはあまり太陽光発電に向いている土地とは言えないのではないだろうか?
そこで、今回、柳月で導入している太陽光パネルを開発したソーラーフロンティアの担当者に伺ってみた。
――北海道は雪が多く、気温が低い環境であるため、あまり太陽光発電に向いないというイメージがありますが。
国内有数の日照時間の長さを誇り、気温もさほど高くならない十勝は、太陽光発電に向いていると言えます。その十勝の地域性と当社CIS太陽光パネルの特性がシナジーを発揮し、このメガソーラーは当初の予測以上の高い実発電量を生み出しています。
――CIS太陽光パネルにはどんな特性があるのでしょうか。雪などの悪天候が、発電量に影響を与えることはありませんか。
当社のCIS太陽光パネルは、実発電量の高さが特徴です。部分的に影がかかっても影響が少なく、幅広い波長の光を吸収できるので、積雪による反射光によっても発電することができます。
さらに、パネル前面が黒いため、光の透過によりパネル上の雪が溶けるのが早く、またパネルを囲むフレーム部分を面取ることにより、パネル上に雪や雨などが溜まりづらい構造になっています。
柳月スイートピアガーデンでは、冬場の積雪を想定し、太陽光パネルを45度の角度をつけて設置しています。その分、メガソーラーでは、前列の太陽光パネルによる影が長くなりますが、CISの影に強いという特性を活かし、パネルを縦置きに設置することで、出力ロスを抑えています。
当社CIS太陽光パネルの特性は、メガソーラーだけでなく住宅用としても同様に発揮されており、大手ハウスメーカー様にも採用していただいております。
――万一破損した時の補償は?
当社では、太陽光パネルの出力を20年間標準で保証。また対象機器については10年保証(無償)と15年ワイド保証(有償)をご用意しております。
――ありがとうございました。
今回のインタビューから、この柳月のメガソーラーは、雪や雨に強いCIS太陽光パネルを導入したことによって、天候にかかわらず優れた発電能力を発揮していることが分かった。そして、その高い経済性が、地域貢献につながっているのだ。
ソーラーフロンティアは「太陽による快適でクリーンな暮らしをすべての人に」届けることを目指している。柳月のメガソーラーは、十勝の地の活性化を通して、まさにこの理想を実現しているように思えた。
(マイナビニュース広告企画:提供 ソーラーフロンティア)
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