セガゲームスが運営するスマートフォン向けチェインシナリオRPG 「チェインクロニクル」。この通称「チェンクロ」という名で愛されている同ゲームを筆者は未だに遊び続けている。「未だに」と書いたのは、これが2年以上前にリリースされたゲームだからだ。筆者はそれなりにゲームが好きで、スマホでもいくつかのゲームを並行して遊んでいるが、それでも2年半もの期間、継続して遊んでいるゲームはそれほど多くない。
もちろん、途中でチェンクロをやめてしまった人もいるだろうけど、筆者のように未だにずっと遊んでいるという人も多いのではないだろうか。「チェンクロ」が長く愛され続けているのはなぜか、「チェンクロ」がクライマックスを迎える今、改めて考えてみた。
そもそも「チェンクロ」って?
「チェンクロ」はスマートフォンで配信されている基本無料のチェインシナリオRPGだ。2年半前にリリースされたときは、「本当に面白いスマホゲームをあなたに。」という大層なキャッチコピーを見て「おいおい、ずいぶん大きく出たな……」と他人事ながら心配になったものだ。
そこまで言うからには、ちょっとやってみるか……とダウンロード。遊んでみると、これが面白かったのだ。
「チェンクロ」のベースとなるゲームシステムは「アクション・タワーディフェンス」というもの。「タワーディフェンス」という言葉はあまり聞き慣れないかもしれないが、ジャンルとしてはかなり長い歴史があり、スマホでも黎明期から様々なゲームアプリがリリースされていた。
簡単にいうと「防衛」ゲームだ。フィールドに自軍のユニットを配置し、次々にやってくる敵から自陣を守りぬくというものである。敵が自陣まで到達するとゲームオーバーで、そうならないように限られた自軍のユニットをどう配置するかがポイントになる。
これを進化させ、配置したユニットをタッチで動かしたり必殺技を使ったりできるようにしたのが、「チェンクロ」独自の「アクション・タワーディフェンス」というわけだ。チェンクロではさらにRPGの要素を加え、奥深いゲーム性を作り上げた。
古くならないそのワケとは?
チェンクロが今でも遊び続けられている大きな理由のひとつは、この「アクション・タワーディフェンスRPG」というゲームシステムが2年たった今でもまったく古びていないからだろう。
いくら面白いゲームでも、ずっとプレイしていると飽きてしまうもの。アップデートで新しいカードが追加されても、イベントを連発されても、そもそも根幹となっている「ゲーム」部分に飽きがきてしまったらプレーヤーはやる気を失ってしまう。ゲーム性だけは、小手先のアップデートではどうにもならないのだ。
だけれども、「チェンクロ」に関しては不思議とそれがない。何しろ「タワーディフェンス」は何十年も前から続く定番ジャンルだから、ちょっとやそっとのことでは古臭くならない。根幹となるゲーム部分が面白いから、新要素さえ追加されれば永遠に遊べてしまうというわけだ。
もうひとつ、チェンクロが今でも愛されている理由のひとつに、「キャラクター一人ひとりに物語がある」ことを挙げたい。多くのスマホゲームでは、プレーヤーがお金を払ってガチャを回し、カード(キャラクター)を引くという仕組みが取り入れられている。スマホゲームではここが最大の収益源になるため、対象となる「カード」(キャラクター)を次々に投入することになる。そうすると、カードの種類はどんどん増えていき、だんだんプレーヤー側も一枚のカード、一人のキャラクターに対する愛着を失っていってしまう。
他のゲームとの違いは?
ところが、チェンクロはそれをよしとしなかった。事もあろうに、「カード」(キャラクター)一人ひとりにきちんとした物語を用意したのだ。それも、ノーマルやレアといったレアリティに関係なく、である。
どういうことかというと、たとえばガチャでレアリティの低いキャラクターを手に入れたとする。普通のスマホゲームでは、これは単なる「ハズレ」なのだが、チェンクロではそのキャラクターの物語クエストが開放されるため、新たなストーリーを楽しむことができるということ。
考えてみれば、これはものすごく大変なことである。何しろ、ガチャにキャラクターを一人追加するたびに、そのキャラクターのエピソードを考えなければならないのだから。単にイラストと適当な設定を書いておけばいいというものではないのだ。
しかし、これはやっている方からすれば非常に楽しい。メインストーリー以外にもキャラクター固有の物語を追いかけることで、チェンクロの世界がどんどんと広がっていくからだ。「神は細部に宿る」という言葉があるが、ゲームにおいてもまさにその通りで、メインストーリーとは一見関係のないストーリーや設定を作りこむことで、世界そのもののリアリティが増すのだ。
クリエイターの心意気が伝わってくる
さらに、特定のキャラクターを手に入れると展開される「チェインストーリー」という外伝的なエピソードまで展開されている。これにより、キャラクター同士の関係性がより浮き彫りになり、もっとキャラクターに愛着を持てるようになったわけだが、制作サイドの労力はさらに何倍にもなったことだろう。収益を上げて売り抜けるだけなら、もっと効率のいいやり方はいくらでもありそうなものだが、そうではないところに「ゲームとしてしっかりしたものを作ろう」という矜持を感じるし、それがプレーヤーにも伝わっているからこそ、チェンクロはここまで愛されているのだと思う。
結局のところ、長く続くゲームというのは、ゲームとして面白いから続いているのだ。当たり前といえば当たり前なのだが、進化の速いスマホにおいて、2年半も運営して未だに面白さを持続しているというのはすごいことである。
チェンクロは今後もきっと、面白くなり続けてくれると確信している。
(マイナビニュース広告企画:提供 株式会社セガゲームス)
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