多くの女性が働く時代となった。男性に交じりバリバリと働く人も少なくない。世の多くの女性たちは、どのようなことを基準に仕事を選んでいるのだろうか?
マイナビニュースで「働く女性に関するアンケート」を女性読者限定で行ったところ、職場においては「成果」よりも「人間関係」を重視する女性が76.5%と多数派だったことが分かった。
合わせて「仕事の華やかさ」と「手に職」を天秤にかけてみたところ、「免許や資格を取得することで手に職が付く仕事」を選びたい人が約82.8%だった。
すなわち世の女性たちは、「人間関係を重視」しつつ「手に職が付けられる」、そんな仕事を求めていることになる。いやいや! そりゃそれが理想なんだろうけど、そんな職場はなかなかないでしょう? ……と思いきや、「うちなんかどうですか」と富士急グループのフジエクスプレスさんからお声掛けをいただいた。フジエクスプレスは、コミュ二ティバス・シャトルバス、高速バス、観光バスと幅広くバス事業を展開している会社で、現在女性の運転士さんを積極的に募集しているそうだ。
とはいえ女性のバス運転士。どんな仕事なのかイメージがわかない人も多いのでは。女性のバス運転士の実情について、現在港区のコミュニティバス“ちぃばす”の運転士を務める鈴木千鶴子さんとアンセルさをりさんにお話を伺った。
お話を聞いた女性バス運転士の鈴木千鶴子さん(右)とアンセルさをりさん(左)。女性バス運転士に興味がある方はこちらからどうぞ! |
コミュニバスならではのお客様との触れ合い
■バスの運転手になろうと思ったきっかけを教えてください。
もともと車の運転が好きで、将来はバスの運転手さんになれたらいいなと思っていたんです。6年ほど前、それまでの派遣の事務仕事が契約満期を迎えて少し休暇ができたので、思い切って大型二種の免許を取りに行って……取ったらやるしかないと勢いがついて、この世界に入りました。
■実際にバス運転士になっていかがでしたか?
運転が好きなので楽しいですね。やりたかった仕事というのもありますし、それに路線バスなので、お客様と触れ合うことも多いんです。常連さんからアメをいただいたり、“久しぶりね”なんて声を掛けていただいたり……そういうことがあると、すごくやりがいを感じますね。
■女性運転士だから有利な点はありますか?
車内の雰囲気が華やかで、安心して乗っていられると、よく声を掛けていただきます。昼間は年配の方や小さなお子さんをお連れのお母様が多いので、それも理由の1つかもしれませんね。ちなみに車内だけでなく“社内”の雰囲気も、うちは家庭的だと思います。車やバイクが趣味の人も多いので、一緒にツーリング旅行に行くという話もよく聞きますよ。
1日のはじまりはアルコールチェックから
■業務内容の説明をしていただけますか? 最初にするのがアルコールチェックだそうですね。「チェック前に食べてはいけないもの」が社内掲示板に厳しく貼り出されています。
前日に飲んだアルコールが残っていると、飲酒運転になってしまうんです。警察の行なう検査よりも厳しい基準で、出勤時にアルコールチェックをします。アルコールが検知されないことを証明した段階で、業務の開始になります。
ちなみに、栄養ドリンク類を飲んですぐ検査するとダメ。あとは醗酵食品やパンなども、口をゆすいで時間を空けないとダメですね。出勤前日はアルコールを飲まないことが原則。ヤケ酒はできませんが(笑)、私たちは人命を預かるので、アルコール検査は大切なことですし、厳しい基準は当然だと思います。
■アルコールチェックの後は?
自分の車両のカギと金庫を持って、バスの点検をします。タイヤをはじめ、ボディの傷の確認、エンジンルームを開けてオイル点検やベルトの歪みの確認など安全に走行できるかのチェックを各自、各車両で行います。
点検が終了したら、最後に出発点呼です。運行管理者に健康状況や点検結果を報告、道路状況や当日の注意事項などの指示を受け、時計の時刻が合っているかを確認します。すべて問題なければ、“いってらっしゃい”と送り出してもらいます。
■鈴木さんは現在、ちぃばすを担当されているそうですね? 道を覚えるのは大変じゃないですか?
道を間違いやすい場所で曲がる方向を教えてくれる“ナビゲーションシステム”が搭載されていますし、ちぃばすが走るのは港区内だけでそれほど広くないので、あまり苦労はしませんでしたね。
■たくさんのお客様を乗せつつ、大きなバスを運転するのはハードな仕事ではないでしょうか?
もちろん接客業ですから、厳しい言葉をいただくこともあります。だからこそ、逆に暖かい言葉をいただけたときには疲れなんて吹き飛んでしまいますね。
免許取っている研修期間もお給料が出る!
■フジエクスプレスさんには研修制度もあるそうですね? 免許を取っている間もお給料が出るとか?
そうですね、私は大型二種を取得してから入社しましたが、弊社には入社してから大型二種を取得するためのプログラムもあるんです。それに加えて、バスの構造などバスを動かすための基本事項を本社に行って学びます。私のように未経験で入られる方が多いので、フジエクスプレスはその辺りの教育はキチンとしているのが特徴ですね。
バスのハンドルを握ったことがないとなれば、きっと緊張されると思うんですけど、路線運行の前に路上を走る教育から入って車両に慣れることから始まります。ただ路上に仕事として出るようになると、周りからの目というか、重圧はあります。
バスは大型二種という最高クラスの免許で走っているので、そこは意識の問題ですが、自覚を持ってバス運転士としての仕事に臨むのがよいと思います。私も甥姪と同じ年ごろのお子さんを乗せるたびに、人の命を預かっていると改めて実感し、身が引き締まる思いで運転しています。
■ちぃばすは港区を走っているわけですが、その魅力はありますか?
私は大田区に住んでいるのですが、やはり雰囲気は全然違いますね。セレブっぽい方が多いですし、芸能人の方を見かけたり、ドラマの撮影をしてたり……。ルート内にテレビ局があるので、実際にご乗車されたこともあるんですよ。
■ちなみにマイナビニュースのアンケートでも、港区を23区内で最も「オシャレ」「セレブ」と思う人が多かったんです。(共に30.6%)。働く場所が好きになれると、仕事も楽しくなりそうですよね。
どうもありがとうございました!
このサイト、バス会社っぽさがなく、実に“富士急っぽい”
女性が望むような条件が意外とそろっているバス運転士。運転に興味がある方、選択肢のひとつとして検討してみてはどうだろう。 フジエクスプレスのウェブサイトはコチラ。
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