JR西日本は、北陸3県などが開催する「北陸デスティネーションキャンペーン」にあわせ、七尾線金沢駅~和倉温泉駅間で観光列車「花嫁のれん」の運行を開始する。それに先立ち、車内サービスとして提供される軽食や甘味、車内アテンダントのユニフォームなどが発表された。
北陸の伝統工芸で彩られた華やかな車両
日本最大規模の観光誘致キャンペーン「北陸デスティネーションキャンペーン」。 北陸ならではの自然や歴史的名所、味覚や温泉など、豊かな観光資源を存分に楽しんでもらうこのキャンペーンは、10月1日より3カ月間にわたり実施される。
それにあわせ、10月3日よりキハ48系気動車2両を改造した観光列車「花嫁のれん」の運行を開始する。この観光列車は「和と美のおもてなし」をコンセプトにデザインされたもので、外観は北陸の伝統工芸である「輪島塗」や「加賀友禅」の図柄を採用、内観は「輪島塗」の図柄に加えて日本庭園の飛び石をイメージした絨毯や友禅のオールドコレクションが配置されている。 さらに、車内に物販・伝統工芸品展示スペースを用意。「金沢金箔装飾」が施されており、車両全体で北陸の「和と美」を満喫できる列車となっている。運行は金沢~和倉温泉駅間で羽咋駅、七尾駅に停車、定員は52席。
また、今回のキャンペーンでは日本の有名温泉旅館「加賀屋」とタイアップしており、各列車に和装をした加賀屋の客室係1名と加賀屋で研修を受けたJRグループ会社社員2名の3名が車内アテンダントとして乗務。食事の提供やカウンターでのお土産販売などに従事する。
会見に登壇した西日本旅客鉄道株式会社の取締役兼常務執行役員営業本部長の堀坂明弘氏は「北陸新幹線も3月より運行を開始し、たくさんのお客様にご利用いただいている。キャンペーンを通じ、能登、加賀、越中など北陸エリアにたくさんの方々にお越しいただきたい」と、アピールした。
また、同社執行役員で金沢支社長の野中雅志氏は「地元伝統工芸の輪島塗、加賀友禅をイメージさせる外観や、金箔を施した内装など、地元の風景に映える車両になっている。車内にはパフォーマンスができるスペースがあり、地元の方々とおもてなしとして『楽市楽座』も展開していく。地域の活性化も併せてやっていきたい」と、地域と一体になって盛り上げていくと語った。
地元の味をふんだんに使用した食の楽しみ
旅の醍醐味といえば、やはり食べ物。車内での食サービスは運行する号によって異なり、「スイーツセット」「和軽食セット」「ほろよいセット」の3種類のいずれかのセットが用意されている。なお、食事を希望する場合は別途食事券の購入が必要となる。
「花嫁のれん1号・3号」では、七尾市出身で、現在は世界的に活躍するパティシエ・辻口博啓氏が手がけた「スイーツセット」が提供される。
辻口氏は「プチガトーという生ケーキは、抹茶を使っています。石川県はお茶の文化が盛んですので選びました。抹茶のムースの中には能登大納言、アプリコットを加えてあるので、甘みと酸味を味わっていただき、抹茶の醸し出す余韻を楽しみながら食べていただくというコンセプトになっています」と、味わいに自信を見せる。スイーツセットには小松産大麦を使った「大麦バウム」、能登にしか無い野菜・中島菜を使った「中島菜サブレ」、輪島の発芽玄米を使った「輪島発芽玄米サブレ」などがセットになった焼き菓子と、石川の老舗メーカー、ダートコーヒーのオリジナルブレンドコーヒーもしくは加賀棒茶のソフトドリンクがついてくる。
「花嫁のれん2号」では、加賀屋総料理長監修による「和軽食セット」を提供。「能登豚かつ揚げ」「能登大納言入赤飯」「金沢ぎんなんの塩煎り」など、能登特産の食材や石川の郷土料理など、加賀屋の味を織り交ぜたメニューが楽しめる。
「花嫁のれん4号」では、加賀屋総料理長監修による「ほろよいセット」が振舞われる。こちらは「大粒さざえの糀漬け」など、石川ならではの珍味を揃えた和惣菜に、能登の酒造メーカー宗玄酒造の純米吟醸がセットになっている。
この日は、ゲストに列車名と同じ東海ドラマ「花嫁のれん」シリーズに主演する女優の羽田美智子さんも登壇。「撮影中に『花嫁のれん』の列車が走ると聞き、撮影用に走らせるのかと思った」と、勘違いしてしまったエピソードを披露し会場を沸かせた。撮影で何度も訪れた北陸の地を「訪れる度に発見があり、伝統をふまえて発展しているところ。見どころがたくさんあるのでそれを皆さんに広く知っていただきたい」とアピールした。
北陸新幹線の開通で、ますます観光地として盛り上がりを見せる北陸エリア。贅沢なひとときを過ごせる「花嫁のれん」が、よりいっそう北陸の旅の魅力を高めてくれそうだ。
(マイナビニュース広告企画:提供 西日本旅客鉄道株式会社)
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