ジャパネットサービスパートナーズは、「ジャパネットたかた」グループにおいて、商品購入後のアフターサービスを担う専業会社として、2014年11月に分離独立した企業。ジャパネットたかたの基本理念である"自前主義"に基づき、アフターサービスを提供している。

ジャパネットサービスパートナーズ 執行役員の茨木智設氏(左)とカスタマーサポート部 シニアリーダーの立石有太郎氏

今回マイナビニュースでは、ジャパネットサービスパートナーズにお伺いし、同社執行役員の茨木智設氏とカスタマーサポート部 シニアリーダーの立石有太郎氏に社内を案内していただいた。取材を通して、同社が考える独自のアフターサービスの在り方をお聞きすることができたので紹介していこう。

ジャパネットが考えるアフターサービスとは?

ジャパネットサービスパートナーズ創設による"変化"として、茨木氏は次のように語る。「商品の最大限の価値を感じていただけるよう、購入後の全てのお客様の疑問や問題を解決するという我々のミッションが明確になりました。会社としての役割がクリアになったことで、サービス内容に対するさまざまな経営判断も迅速に対応できるようになりました」。

ジャパネットグループの事業体制図。ジャパネットサービスパートナーズでは、購入後の問い合わせ対応や商品の修理・交換返品対応などを担当する

同社創設以前は、コールセンターで電話に応対するスタッフと製品の修理などを担当するスタッフがそれぞれ別の拠点で働いており、両者の連携がうまくとれないことがあったという。だが、アフターサービスの拠点となるジャパネットサービスパートナーズができたことで、これまで以上にスピーディーなアフターサービス提供が可能になったそうだ。

ジャパネットたかたが取り扱う製品の多くが"生活必需品"。「生活必需品は、1日でも使えなくなると困るという商品が多いので、修理のご依頼をいただいた商品は1日でも早くお客様の元に使えるようにしてお戻ししたい」と茨木氏は語る。

スピーディーなアフターサービスに加え、購入後の商品の保守や修理を自前で行っていけるよう体制を整えている。同社では、販売店が故障した商品の回収を行い、メーカーに引き渡す"取り次ぎ"を行うのではなく、商品の修理やメンテナンスそのものを"自前"で行っているという。しかも、専門の技術スタッフを常駐させているわけではなく、コールセンターで電話応対の業務に従事する「コミュニケーター」と呼ばれるパートタイムのスタッフが、しっかりと研修を受けたうえで修理まで担っているそうだ。

この取り組みについて茨木氏は「メーカーにお願いをしたほうが正直コスト面から言っても見合うのですが、自分たちの手で修理をすることによってその商品をより深く理解できます」と語る。同社では、自前で修理まで行うことにより得た知識を社内で情報共有し、それを商品訴求や改善に生かしている。「商品のアフターケアを別のかたちの資産としてサービス向上に役立てることもできるんです」(茨木氏)。

ここまで紹介したようにジャパネットサービスパートナーズは、独自のアフターサービスを"自前主義"の理念に基づき、スピーディーに提供している。この"自前主義"を実現するため、ジャパネットサービスパートナーズの社内では、様々な工夫がなされている。次項で詳しく紹介していこう。