ストレージとしてすっかり認知され、今や標準パーツのひとつとなったSSD。読み書きスピードの速さと省電力性で、ノートPCはもちろん、デスクトップPCユーザーにも人気のアイテムだ。年々進化を続けてきたSSDだが、2014年にデータセンター用SSDがSamsungからリリースされた。データセンターといえば、ストレージ環境としては最も過酷な環境。その中での使用を想定したSSDとはどういうものか? 調べる機会をもらったのでレビューしてみたい。
注目のデータセンター用SSD搭載NAS
今回試用した製品は、マウスコンピューターの法人向け小型NAS「MousePro SV220SWシリーズ」。OSにWindows Storage Server 2012 R2 Workgroup Editionを搭載し、柔軟なオペレーション環境と、運用性の高さが特徴のモデルだ。試用機の場合、CPUにインテル Pentium G3240、メモリは4GBというスペックを持っている。ギガビットLANポートは2基搭載されており、ホットスワップにも対応するなど、最新のビジネス環境から、古いNASからの乗り替えなどにおいて、最適な製品に仕上がっているといえるだろう。
そして注目はなんといっても、データセンター用をうたう「Samsung 845DC EVO」を標準搭載したモデルが選択できるところにある。これまでも「省電力性や書き込み速度の速さから、ファイルサーバーに向いている」という声があったSSDが、いよいよその真価を発揮する。試用したNASには240GBモデルが2基搭載されているが、現状のラインアップとしては最大で1基あたり960GBのモデルまで選択可能。もちろん予算との兼ね合いになるが、幅広いラインアップは魅力だ。
4スロットのNASでありながら、机の下にも収まるサイズに留めているのはさすが。もちろん、鍵付きケースなのでセキュリティ的にも安心できる。届いた試用機を事務所のネットワークにセットし、そそくさとWindows Storage Server 2012 R2 Workgroup Editionの初期設定を済ませ、早速実力を測ってみることにした。
試用機の主なスペック | |
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マウスコンピューター | |
MousePro SV220SWシリーズ | |
インテル Pentium G3240(3.10GHz、2コア) | |
4GB | |
フロント3.5インチベイ×4、内蔵SSDベイ×2(Samsung 845DC EVO 240GB×2基【RAID0】+500GB HDD×2基【RAID1】) | |
Windows Storage Server 2012 R2 Workgroup Edition | |
1000Base-T/100Base-TX/10Base-T×2 | |
USB 2.0ポート×2(前面)、USB 3.0ポート×2(背面)、eSATAポート×1(背面)、D-Subポート×1(背面) | |
W200×D298×H378mm | |
※「Samsung 845DC EVO」標準搭載製品の最低価格は109,800円(税別)から |