オフィスや家庭での据え置き利用で、最も手軽かつ快適なのが15.6型ディスプレイを搭載したノートPCだろう。富士通の「LIFEBOOK WA1/S」は、家庭でのごくライトな使い方にマッチした構成から、業務を快適にこなせる構成まで、ユーザーが自由に選べる幅広いカスタマイズ性が魅力のモデルだ。今回は比較的手ごろな価格で購入できる構成のモデルを試用してみた。

「LIFEBOOK WA1/S」

普段使いにちょうどいいボリューム感

「LIFEBOOK WA1/S」は、富士通の直販サイト「富士通WEB MART」でのみ購入できるカスタムメイドモデル。そして同モデルのベースになっているのが、家電量販店などで販売されているカタログモデル「LIFEBOOK AH53/S」だ。こちらを「富士通WEB MART」で購入することも可能で、構成違いのラインアップもそろっている。しかしカスタムメイドモデルなら、さらに細かな構成変更が行えるうえに、最小構成価格は7万円台という、超お手ごろな価格も魅力だ。

今回試用しているモデルは、WEB価格で108,864円、クーポンの利用で86,002円で購入できる構成なのだが、そのボディは倍以上の価格で販売されるカタログモデルと同じで、見映えのするフォルムとなっている。試用機のカラーはシャイニーブラックという名前で、つややかな黒いボディだ。

※価格は本記事執筆時点のものです。最新情報は「富士通WEB MART」でご確認ください。

本体サイズはW378×D252×H25.5mm。重さは約2.2kgで、家庭内やオフィス内などの短い移動なら苦にならないボリューム感だ。もちろん、デスクやリビングで利用しつつ、不要なときにはちょっとよけておこう、というような使い方もしやすい。移動するために持つとき、どこかがゆがんだりきしんだりするようなことはなく、しっかりした作りであると感じられた。

光沢のあるフラットなトップカバーのデザイン

ヒンジ側の本体最厚部は25.5mmだ

見やすいディスプレイとテンキー付きキーボードで快適

ディスプレイサイズは15.6型で、解像度は1366×768。表面加工は光沢のあるグレアタイプで、タッチ操作には対応しない。反射は抑えめで、まぶしくて見づらいということはなかった。

また、キーボードがテンキー付きなのもうれしいポイント。15.6型ディスプレイ搭載モデルではテンキー付きキーボードは珍しいわけではないが、やはり本格的な入力作業を行うならあったほうが便利だ。キーボードはアイソレーションタイプで、カーソルキーも独立。キーピッチが約18.4mmと気持ち狭めではあるが、利用していて気になることはない。ストロークは約1.7mmと深めで、しっかりと押し込むことができた。

15.6型というほど良いサイズに、テンキー付きでしっかり入力できるキーボードを組み合わせたことで、実際にドキュメントを作るときなど、しっかり活躍してくれそうな印象だ。

光沢のあるグレアタイプの15.6型ディスプレイを搭載

テンキー付きでしっかりと入力できるキーボード

必要なものがそろったインタフェース群

インタフェースは、特別に多いというわけではないが、必要なものはしっかりとそろえている。ボディサイズに余裕があるおかげで不足もなく、無理に詰め込んだような使いづらさもない。

本体右側面にはヘッドフォン端子、マイク端子、USB 2.0ポート×1、光学ドライブ、電源コネクタがある。本体左側面には有線LANポート、VGAポート、HDMIポート、USB 3.0ポート×3が並ぶ。本体手前側にはSDメモリーカードスロットもあった。

インタフェース全体で見ると、外部ディスプレイ出力が2つ、USBポートが左右合計で4つと十分にそろっている。光学ドライブと有線LANポートがあることもポイントで、家庭内でこれ1台だけで使いたい場合や、オフィスで有線LANでの利用を前提としている場合などにも採用しやすいマシンだ。

試用機には光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブが搭載されていたが、購入時にカスタマイズでBDXL対応のブルーレイディスクドライブを搭載することも可能だ。もちろん、ディスプレイ上部にはWEBカメラも装備されている。

本体右側面にはヘッドフォン端子、マイク端子、USB 2.0ポート×1、光学ドライブ、電源コネクタを配置

本体左側面には有線LANポート、VGAポート、HDMIポート、USB 3.0ポート×3が並ぶ

試用機は光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを搭載

ディスプレイ上部にはWEBカメラも装備している

ビジネス利用など、ライトな用途にはバッチリ対応

試用機の構成は、CPUにインテルCeleron 2950Mを採用し、8GBのメモリと約500GBのHDDを組み合わせたものだった。グラフィックス機能はCPU統合のインテル HD グラフィックスを採用している。この構成で、Windowsの快適さを測る評価プログラム「WinSAT」を実施してみた。その結果をWindowsエクスペリエンス インデックスの項目にあわせて紹介すると、以下のようになる。

Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT)

プロセッサ 6.4
メモリ 7.4
グラフィックス 4.8
ゲーム用グラフィックス 4.9
プライマリハードディスク 5.9

全体的に大きな欠点のないスコアが出た。グラフィックス機能が低めにも見えるが、インテル HD グラフィックス採用機種であることを考慮すれば妥当な結果といえる。

PCの全体的な能力を見る「PCMARK8」のスコアも悪くはなく、3Dグラフィックス処理能力を見る「3DMARK」は、ビジネス向けPC程度という結果が出た。

PCMARK8

3DMARK

価格を優先し、構成を抑えめにしたものでも、十分にビジネスや家庭での利用に対応できる。もちろんこれ以上を望むなら、カスタマイズで対応可能だ。CPUをインテルCore i7-4712MQにしたり、ストレージ容量を1TBに増量したりと、よりハイエンドな構成にすることもできる。

また必要なら、Microsoft Office Home and Business Premiumや、Microsoft Office Personal Premiumをインストールした状態での購入も可能だ。ブラウザ上で予算と相談しながら選択し構成を決めるのも楽しい。

ちなみにバッテリについては、標準の内蔵バッテリパックを利用した場合、JEITA 2.0基準で約2.4時間、JEITA 1.0基準で約3.5時間駆動できる。購入時に大容量の内蔵バッテリパック(L)を指定すれば、JEITA 2.0基準で約6.1時間、JEITA 1.0基準で約7.2時間と長時間利用も可能だ。

カスタマイズによってユーザーニーズにマッチしたマシンを作れるのが魅力のカスタムメイドモデルだが、このモデルは特に対応できる幅が広い。スタンダードな中で好みを反映させたいなら、打って付けのモデルだ。

なお「富士通WEB MART」には、お得な特典や便利なサービスが多数用意されている点にも注目したい。例えば、割引クーポン(詳細はこちら)やワイド保証(3年間の保証拡張サービス)、5,000円の割引が受けられる電話相談が不要なユーザー向けのミニマムサポート、送料無料など、メーカー直販ならではのサービスが満載。これらをフルに活用して、最適なPCをよりリーズナブルに購入してほしい。

今回検証を行った試用機「LIFEBOOK WA1/S」の主な構成

型番 LIFEBOOK WA1/S
CPU インテルCeleron 2950M(2.00GHz)
メモリ 8GB
ストレージ 約500GB HDD
グラフィックス インテル HD グラフィックス
ディスプレイ 15.6型ワイド(1366×768)
通信機能 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T、IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth Ver4.0
インタフェース USB 3.0ポート×3、USB 2.0ポート×1、HDMIポート×1、VGAポート×1
カードスロット SDメモリーカードスロット
本体サイズ/重量 W378×D252×H25.5mm/約2.2kg
OS Windows 8.1 Update 64ビット

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