30代の彼がこの春に昇進し、プレゼントとして文房具を贈りたいと考えているモデルの田中凪砂さん。そんな彼女に同行し、文房具のスペシャリスト・文房具カフェ店長の奥泉 輝さんに文房具の魅力と、最近の文房具事情について詳しくお話を聞いてみた。

女性と男性の文房具に関するこだわりの違いについての興味深いお話や、文房具がいちばん見られているのは、商談の席かもしれないという話も聞き逃せない。

年度末を目前に、忙しさも本格化していく一方、早くも春から転職・昇進などで職場環境や立場が変わる方も多いのでは。持ち物は人を表すとはよく言ったもので、スーツはもちろん、靴や時計などが主だったところだろう。しかし、意外とよく見られているものが「文房具」だという。

モデルの田中凪砂さんが文房具について相談に行くとのことで、最近の文房具事情を知るために編集部も同行してみた。

店内は、カフェスペースと文房具販売スペースに分かれていてとても開放感のある雰囲気。今回、昇進した彼へのプレゼントを買いに来たのは、モデルの田中凪砂(なぎさ)さんだ。

文房具の良さを感じられる「文房具カフェ」

やってきたのは表参道にある「文房具カフェ」。
店内にはこだわりの文房具が並び、開放的なカフェスペースが併設されている。文房具はもちろん購入可能。香り高いコーヒーを楽しみながら、選び抜かれた文具を堪能できる。

今回は店長の奥泉 輝(あきら)さん(左)にお話を聞いてみた

今回相談に乗ってもらうのは店長の奥泉 輝さん。 日本の文房具の質の高さを知ってもらいたくて、このお店を開いたという。

奥泉さん「たとえば、日本でペンを買って、書けるのは“当たり前”ですが、外国では買う前に必ず試し書きをして、書けるものを買って行くことが“当たり前”なんです。こういった事実を少しでもみなさんに知っていただきたくて、このお店を開きました。」

商談の席で見られているのは「文房具」

30代男性への昇進祝いに、文房具をプレゼントしたいと考えている凪砂さん。女性からのプレゼントが文房具でいいのか少し心配しているようです。

奥泉さん「文房具のプレゼントはとっても良いと思いますよ。文房具というのは、むかしからある道具なのですが、いまもずっと進化し続けているものでもあります。ペンだってノートだって書ければ良い、ハサミは切れればいいかもしれません。でももっと書きやすく、使いやすくと、“究極のカタチ”が出来たと思っても、必ずそれを上回る新製品が出来る、とても興味深い分野です。常にいいものが出て来るので、遅すぎることはありません。また、使っている道具というのは、意外と人に見られているものです。僕は職業柄、特に見てしまいますね。」

凪砂さん「男性と女性で、文房具のこだわりに違いはありますか?」

奥泉さん「女性は文房具をファッションの一部のように捉えているように感じられます。華やかで楽しく、面白くてそんなに高くないものを、たくさん持っている印象です。それに対して男性は逆に、良いものを長く使い、こだわり抜いた1つ文房具を大事にすることへ、憧れている方多いように思います」

凪砂さん「どういうことですか?」

奥泉さん「時計と同じような感覚ですね。一本の高級万年質をメンテナンスしながら大切に使うような。実際、文房具は商談の席でもよく見られていると聞きます」

使えればいい、というのは道具の本来の働き。しかしペンひとつとってみても、「書ければいい」に留まらず、書き心地やデザイン、新しい機能性など進化が止まらない文房具。プレゼントというタイミングで、最新の文房具事情を知るのはいい機会かもしれない。

また、興味深いのは男女の文房具に対するこだわりの違い。特に男性はいいものを長く使うスタンスという話からも、商談の席では持ち物なども見られているのは納得だ。身の回りのものへのこころ配りは、その人の仕事へ取り組む姿勢も表していると言えるだろう。

世界のセレブも実践。一生ものの手帳を持つ、ということ

凪砂さん「もうすぐ30歳になる彼へのプレゼントにはなにが良いと思いますか?」

奥泉さん「そのくらいの年代の男性なら、そろそろ本物の文房具を1つは持っていてもいいかもしれません。そうですね、たとえば手帳はいかがですか?」

凪砂さん「手帳? 4月始まりのものですか?」

奥泉さん「いえいえ、システム手帳です。中の用紙はリフィルを入れ替えれば、本人が使いやすいようカスタマイズ出来ますし、“一生もの”のいい手帳を持つのは世界的な社長も実践している“男のステイタス”です。特にこのレイメイ藤井さんが作っているこだわりのダ・ヴィンチ グランデの新シリーズロロマ クラシックなんてぴったりじゃないですかね」

凪砂さん「わぁ、高級な質感がステキ。手帳はビジネスマンには欠かせないですもんね」