ワイモバイルが今話題の音声通話対応のSIMカードを販売しているのをご存知だろうか? 同社がスマートフォン向けに提供する「スマホプラン S/M/L」を、SIMフリー端末やSIMロックを解除した他社スマートフォンで利用できるというもので、手持ちの端末を格安な料金で運用することができる。
料金プランは、月額基本使用料が2,980円の「スマホプランS」(データ容量1GB)、3,980円の「スマホプランM」(3GB)、5,980円の「スマホプランL」(7GB)。基本使用料の中に「国内通話定額」「Web接続料」「パケット定額料」がすべて含まれており、1回10分以内の通話が月300回まで利用できる点が特徴だ。
本稿では、実際にワイモバイルのSIMカードを各種端末で試し、どの機能・サービスが利用できるかを検証しつつ、使い勝手を確認していきたい。今回は、米AppleのiPhoneシリーズの大画面モデル「iPhone 6 Plus」SIMフリー版にワイモバイルのSIMカードを装着して試した。なお、iPhone 6 Plusで利用できるSIMカードの種類はnanoSIMだ。今回は同社のnanoSIMを入手して検証を行っている。
ちなみにワイモバイルでは、12月11日よりAndroid 5.0 Lollipopを搭載したAndroidスマートフォン「Nexus 6」の販売をスタートし、同時にnanoSIMの取り扱いも開始。単体販売しているSIMカードのラインナップにもnanoSIMが加わった。また、スマホプランS/M/Lにスマートフォンのデータ容量を最大3枚のデータ専用SIMと分け合える「シェアプラン」が登場。スマートフォンとタブレット端末の2台持ちや3台持ちなどを、1台分の料金で利用可能になった。
SIMフリー版「iPhone 6 Plus」でワイモバイルの音声SIMを試す!
iPhone 6 Plusは、米Appleが提供する最新iPhoneの大画面モデル。画面サイズは5.5インチで同時発売されたiPhone 6の4.7インチと比べてさらに大きく、動画や電子書籍などが見やすくなっている。OSには、同社のモバイル向け最新OS「iOS 8」(本稿執筆時点で「iOS 8.1.2」にバージョンアップ可能)を搭載している。
ワイモバイルのSIMを利用するための設定手順
それでは早速、ワイモバイルのSIMカードを利用するための設定手順などを見ていこう。iPhone 6 Plusで利用できるSIMカードの種類はnanoSIM。本体に同梱されているSIMピンを使って、端末側面のトレイを引き出し、SIMカードを載せて再びトレイを差し込めば、SIMカードのセットは完了だ。
SIMカードのセット後、端末を起動したら、画面の表示に従って言語や国・地域などを選択し、セットアップを進めよう。なお、セットアップの途中でiPhone 6 Plusのアクティベーションを行うが、アクティベーション時にはSIMカードを装着している必要がある。また、モバイルネットワークを利用したアクティベーションはできないため、Wi-Fiネットワークに接続するか、iTunesをインストールしているPCにケーブルで接続してアクティベーションを行おう。
初回起動時のセットアップが完了すると、iPhoneのホーム画面が表示される。画面上部のステータスバーには、電波強度を示すアイコンと"SoftBank"が表示されており、この時点で音声通話とSMSは利用可能。ただし、LTE/3Gのデータ通信を利用するには、APN(アクセスポイント名)の設定が必要となる。
iPhoneの場合、端末上ではAPNを編集できないため、ワイモバイルのWebサイトのFAQページから"構成プロファイル"をインストールしてAPNを設定する。まず、iPhoneのWi-Fiをオンにしたままで、「Safari」で上記ページにアクセスし、構成プロファイルのリンクをクリックしよう。
すると、プロファイルのインストール画面が表示されるので、右上の[インストール]をタップ。続いて、警告の画面が表示されるので、再び右上の[インストール]をタップし、さらに下部のメニューで[インストール]をタップすれば、プロファイルをインストールして、APNを書き換えることが可能だ。
なお、APNが正しく設定されたかどうかは、ホーム画面だけでは確認できないため、Wi-Fiをオフにした上で「Safari」を起動し、Webページがちゃんと表示されるか否かなどで確認するとよいだろう。
通話/データ通信ともに利用可能。AXGP(TD-LTE)にも対応
ここからは、ワイモバイルのSIMカードを装着したiPhone 6 Plusで利用できた機能について紹介していきたい。
ワイモバイルのSIMカードでの各種機能の利用可否
機種名:iPhone 6 Plus(Apple製) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SIM | OS | 通話 | SMS | メール | LTE | Web | LINE | Yahoo!アプリ |
nanoSIM | iOS 8.1 |
まず、音声通話は問題なく利用でき、1回10分以内で月300回まで無料で通話可能なワイモバイルのメリットを活かせることを確認できた。また、SMSも利用可能だった。
また、データ通信では、ステータスバーの"4G"表示により、LTEで通信していることを確認できた。なお、iPhone 6 Plusでは、ソフトバンクの3G、ソフトバンクの2.1GHz帯LTE、旧イー・モバイルの1.7GHz帯LTEに加え、ソフトバンクが「SoftBank 4G」として提供し、TD-LTEと互換性があるAXGPネットワークも利用可能だ。
このほか、Safariを使ったWebサイトの閲覧、メールアプリでのGmailやOutlook.comメールなどの送受信もできたほか、LINEや「Yahoo! JAPAN」などのアプリも問題なく利用可能だった。
なお、iPhoneをモバイルルータとして使う、テザリング機能の"インターネット共有"は利用できなかった。
最後に、ワイモバイルのSIMカードを装着したiPhone 6 Plusでスピードテストを実施した。都内にある筆者の事務所にて、「RBB TODAY SPEED TEST」アプリを使用し、計5回の計測を行ったところ、平均通信速度は下り69.26Mbps/上り6.41Mbpsだった。下り平均速度が70Mbps近くとなり、かなり快適に通信できることを確認できた。
(マイナビニュース広告企画)
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