手のひらにのるPC「Radiant SPX2300NUC」。Intel NUC規格(Next Unit of Computing)の超小型PC「Radiant SPX2300NUC」がサイコムから販売されている。第四世代Core i5(Haswel)プロセッサであるCore i5-4250U、モバイル インテル QS77 Expressチップセットを搭載。USB3.0もサポートしている。筆者はこの手のPCを触るのは、はじめてなのだが、うーんと唸った。

「Radiant SPX2300NUC」

これは茶室(書斎)ではなかろうか

筆者はこの手のPCを触るのは、はじめてなのだが、うーんと唸った。使い方は幅広そうだ。HDMI対応のディスプレイさえ設置できれば、超省スペースのPCがいとも簡単にできあがる。昨今では、スマートフォンだけで充分だという考え方もあるようだが、腰を落ち着けてキーボードを使って文書を作成したり、インターネットを活用したりと本格的に情報を取り扱おうとするならば、PCのアーキテクチャが必要になる。「Radiant SPX2300NUC」は、そんなPCのニーズを手軽に実現できるのだ。

狭くても生産的な空間、茶室のような書斎が欲しい

取り分け、筆者は狭くても書斎が欲しい。毎年積み重ねる歳のせいだろうか。この省スペースっぷりを見て、千利休の茶室を真っ先にイメージしてしまった。わび茶の精神を突き詰め二畳の茶室に、下地窓や躙口といった独特の窓、狭いはずなのにより広がるイメージの世界。そう「Radiant SPX2300NUC」は、茶室なのだ。

部屋の片隅に、横60cmくらいのスペースを空けて23型ワイド液晶を設置。「Radiant SPX2300NUC」をモニタの背面に取り付けるだけで立派な書斎ができあがるのだ。

ディスプレイの背面に取り付けるだけという手軽な工程

試しに押し入れに設置してみると、これはイイと思ってしまった

もちろんキーボードやメモリも必要にはなるが、文書作成ソフトを使って、ライトノベル作成に挑んだり、簡単なプログラミングにチャレンジしたりと生産的な書斎を作り出せる。まさに、茶室のごとく狭い押し入れに机、そしてモニタを乗せる。おお、なんだか筆が進み、仕事が捗りそうな一畳もない小宇宙が完成してしまった。

最近では手頃なパーソナル3Dプリンタも入手可能になってきているのはご存じの通り。3Dプリンタ先進国の米国では、標準的な3Dプリンタ用のファイルのシェアも可能なコミュニティサイトも数多く生まれている。米Makerbot社の「Thingiverse」もそんなWebサイトのひとつだが、簡単な動物のマスコットから実用的な文具まで非常に多くの作品が公開されている。見ているだけでも楽しい。

STLファイルはシェアされているものも多く、気に入った作品を打ち出して楽しむなぞ、今度は書斎から工房へと早変わりする。この狭い空間からインターネットを通じて様々な造形物が作り出されるかと思うと「華道」の精神にも近づける気がしてしまう。

本格的な3Dモデリングを行うのであれば同じく同社が発売しているNVIDIA Quadro搭載モンスター級省スペース型「Lepton WS2300H87-I」が適しているのは言うまでも無いが、構築した書斎に3Dプリンタを設置して、簡単にPCから質量のある造形物を作るという試みもデスクトップPCの活用という意味では面白い。「Shade 3D ver.14」など比較的手軽に3Dモデリングが可能な国産ソフトも発売されている。やはり自分の手でオリジナルな造形物を作り出すことは楽しそうだ。

ビジネス用途でも威力を発揮できる「Radiant SPX2300NUC」

さて、Windows XPの公式サポートが切れるまであとわずか。Microsoftから提供されているセキュリティパッチは実に多くのセキュリティホールを防いでいるが、公式サポートが終了すると基本的にこれらを防ぐ方法が無くなってしまう。これ以上、大きなデスクトップは設置したくない。そんな場合にも超小型のマシンは活躍するだろう。オフィスのスペースであればなおさら、省スペースのPCの方がいい。業務用の資料や、複合機はもちろん社員が何時間もの間にわたり働くスペースの確保はとても大切なことだ。

USB2.0の約10倍となる最大データ転送速度を誇るUSB3.0に対応していることは、大きなメリット。「Radiant SPX2300NUC」にはUSB3.0が×4ポートも備わる。たとえば背面のUSB3.0ポート×2を使って、Windows 8.1の記憶域プールを作成。複数のディスクをひとつの大きな仮想ディスクとして柔軟な運用が可能な簡易ファイルサーバーとしておくのも一案だ。インテル RST(ラピッド・ストレージ・テクノロジー)にも対応している。インテルRSTのオフィシャルページに詳細な記述があるが、モバイル インテル QS77 Express チップセットはこれに対応する。インテルRSTを使ってRAIDを組んだり、USB3.0対応の外付けHDDとSSDと組み合わせて高速なボリュームを構築してしまうという使い方も面白い。

インテル RSTの設定画面

遠隔でアクセスするのも楽しいだろう。VPNサーバーで安全性を確保してから、FTPサーバーの構築など外部からネットワークを通じて必要なファイルにアクセスすることも、Microsoft Remote Desktopなどのアプリを使ってiPhoneやAndroid端末から、遠隔で書斎に設置してあるこの小さなPCを制御できてしまう。持ち出すことも可能なこのサイズだが、外に居ながら敢えてこの優秀な小さな書斎に思いを馳せるというのも味がある。

(マイナビニュース広告企画)

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