大ヒット・シリーズ『スパイダーマン』など、細部にこだわり抜いた作品を生み出すことで有名な鬼才、サム・ライミ監督が、ディズニーと初めてタッグを組んだファンタジー大作『オズ はじまりの戦い』が8月2日(金)、ブルーレイ/DVD/オンデマンドで発売されました! ディズニー史の中でも特別な存在であるオズの物語。実現までの長い道のりは、時代を超えて受け継がれてきた熱い想いによって支えられていたのです。
夢の叶う国を作り出したウォルト・ディズニーの憧れの国はオズだった!
ウォルト・ディズニーが世に送りだすアニメ・ファンタジーは長きに渡り人々を魅了してきました。
1928年、短編映画『蒸気船ウィリー』でミッキー・マウスを銀幕デビューさせ、1937年には、世界初の長編アニメ映画『白雪姫』を公開。その後、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ナルニア国物語』シリーズなど、実写映画でも長きに渡り人々を魅了してやまない名作を、次々と世に送り出してきたディズニー映画。
そんなコンテンツたちの祖であるウォルト・ディズニー。彼のオズへの思いをうかがい知ることができるのが、ボーナス・コンテンツ「ウォルトの思い:映画化への道のり」。映画『オズ はじまりの戦い』が完成に至るまでの苦難の道のりが、貴重な映像でつづられています。アメリカ中西部出身のウォルトにとって、カンザスを舞台にした「オズの魔法使い」は身近で特別なものでした。ウォルトの情熱により、アメリカのディズニーランドでは、オズの物語を巡るアトラクションの建設計画まで持ち上がっていたというから、ビックリ。ところが、1937年から映画化を目指していたウォルトは、1954年に原作者L・フランク・ボームの息子、ロバート・S・ボームからボームの11作品の版権を買収。「オズ」作品の著作権を獲得するものの、テレビ番組「ディズニーランド」で使用しただけ。企画は幻に終わりました。そして、ウォルトの死後43年が経った2009年、ディズニーは「オズの魔法使い」の前日壇を描くという魅力的なストーリーに巡り会い、その脚本にほれ込んだサム・ライミをプロジェクトに引き寄せたのです。
現代の監督・製作陣・キャストがウォルトの想いを受け継ぎ、遂に映画化を実現
オズの国は極彩色の花々が咲き乱れ、草木が揺れるたびに風を感じてしまうほどリアル。オズの世界に入った途端、モノクロだった現実世界から、カラーへと劇的に場面が転換する仕掛けも手伝って、一気に物語へ引き込まれてしまうこと請け合い。サム・ライミが思い描くイメージをそのまま映像化したという、納得の迫力です。アールデコ調の建築様式からインスピレーションを受けたエメラルド・シティのエメラルドは、光が当たるたびにキラキラと輝き、思わず手を伸ばしたくなります。サム・ライミ印の独特の疾走感あふれるカメラワークも健在で、自分が猛スピードでオズの国を駆け抜けているような気分まで味わえちゃいます!
クラシカルなデザインと目を見張るほどのディテールに凝った特殊メイクも必見!
良い魔女や悪い魔女の衣装は、『白雪姫』や『眠れる森の美女』などの過去のディズニーの名作をほうふつとさせるデザイン。しかも、各キャラクターの個性をしっかり反映しており、衣装からそのキャラクターの善悪を推測する楽しみも味わえます。エヴァノラがセオドラに差し出すテカテカした青リンゴは、『白雪姫』の名シーンを思い起こさせ、エメラルド城をバックに花火が上がるシーンはまるでディズニーのロゴ!(笑) オープニングとエンディングに流れるクレジットもクラシック・テイスト満載で、ディズニー好きや映画ファンなら思わずウットリしてしまうこと、間違いなしです! ディテールに凝った特殊メイクも素晴らしく、特に旬の若手女優ミラ・クニスを特殊メイクで誰だかわからない顔に変えてしまうところは、サム・ライミならではの遊び心(!?)。思わずニヤリとさせられます。
こうした過去のディズニーのDNAを受け継ぐような、クラシカルな要素を含んだ映像美や物語のあちこちに登場するストイックささえ感じさせるこだわりの特殊メイク、ディテールにこだわった小道具や服装のデザインが、大人から子供までを魅了する現代の「オズ」の物語として、ウォルトの憧れた世界を魅力的なものに仕上げているのです。