120GBモデル同士では、新旧で3倍以上の書き込み速度差

まず、新旧120GBモデル同士の性能を比べてみたい。最初に定番の「CrystalDiskMark 3.0.1f」の結果を見てみよう。

1000MB×5のランダムデータでのシーケンシャルリードは、Samsung SSD 840 EVO 120GBで514.3MB/sなのに対し、Samsung SSD 840 120GBでは516.5MB/sと大差はない。しかし、シーケンシャルライトは、Samsung SSD 840 EVO 120GBが412.8MB/sなのに対し、Samsung SSD 840 120GBは137.1MB/sと、約3倍もの差がある。512KBランダムアクセスも似たような結果で、リードはあまり差がないが、ライトはSamsung SSD 840 EVO 120GBのほうが2倍近く高速だ。

Samsung SSD 840 EVO 120GB

Samsung SSD 840 120GB

シーケンシャルライトは、Samsung SSD 840 EVO 120GBのほうがSamsung SSD 840 120GBより約3倍も速い

0Fillでのテストも傾向は変わらず、Samsung SSD 840 EVO 120GBでは、ライト性能が大きく向上していることが分かる。TLC NANDフラッシュの一部を、擬似的なSLCとして利用することでライト性能を向上させるTurboWriteが効いているのであろう。なお、0Fillでも結果があまり変わらないということは、データを圧縮して書き込むのではなく、どのようなデータでも安定した速度が得られるということだ。

0Fill

Samsung SSD 840 EVO 120GB

Samsung SSD 840 120GB

TurboWriteで使われる疑似SLC領域のサイズは、SSD全体の容量によって異なる。120GBモデルでは3GB(TLCとしては9GB分)となっているため、3GBを超える連続した書き込みでは、TurboWriteは有効にならない。

そこで、CrystalDiskMarkのファイルサイズを4000MB(4GB)に変更して、再び計測を行ってみた。Samsung SSD 840 EVO 120GBのシーケンシャルライト速度は262.2MB/sまで低下したが、それでもSamsung SSD 840 120GBに比べると、2倍程度も高速だ。

Samsung SSD 840 EVO 120GB

Samsung SSD 840 120GB

TurboWrite領域を越えた容量のシーケンシャルライトでも、Samsung SSD 840 EVO 120GBは、Samsung SSD 840 120GBの約2倍の速度を維持

0Fill

Samsung SSD 840 EVO 120GB

Samsung SSD 840 120GB

0Fillで計測した場合も傾向は同じ。データタイプを変えても、Samsung SSD 840 EVO 120GBは安定した速度をマークしている

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