「超低発熱」「超高効率」「超高性能」をうたったUD5のロゴマーク。対応した製品のパッケージには上のロゴが描かれている

ギガバイト製マザーボードには「Ultra Durable」(超耐久、以下UD)と呼ばれる設計思想が採用されている。これは、高品質な基板やコンデンサ、ICチップなどを搭載することで、電力供給を高効率化するテクノロジーのこと。ギガバイト製マザーボードには2006年から採用されており、現在は「UD5」までアップデートされている。では、このUD5には、どのような技術が採用されているのか、チェックしてみよう。


2倍の銅箔によるプリント配線

まず最初に挙げたいのがUD3から導入された「2倍銅箔層基板」だ。これは通常よりも2倍の量の銅箔を使ったPCB(プリント基板)を採用することで、効率よく電源供給できるというもの。一般的に基板は、機能が複雑化すればするほどプリント配線も複雑になり細くなりがちだ。ところが、マザーボードに限っていうと、CPUという消費電力の高いパーツに電力供給しなくてはならない。細いプリント配線ではCPUへの電力供給をまかないきれず、不安定な動作になってしまう可能性がある。しかしUD5は約2倍の銅箔量を使うことで、その不安を解消。同時に通電する容積が広くなるので、発熱が抑えられるというメリットもある。電力の安定供給と低発熱により、マザーボードの耐久性をアップさせているのだ。

2倍銅箔層基板を解説したシール。旧デザインでは0.035mmの銅箔層だったが、新デザインでは0.070mmの銅箔層が採用されている

業界最高の電力供給を実現するパワーゾーン

続いて注目したいのが、さまざまなコンポーネントで構成されている電力供給部位「パワーゾーン」の設計だ。通常、このパワーゾーンは「PWMコントローラ」「MOSFETドライバー」「ハイサイド・ローサイドMOSFET」「チョーク」「コンデンサ」といった部品で構成されている。ところがUD5では、International Rectifier社の「IR3550 PowlRstage 」を採用。これは、ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFET、MOSFETドライバーなどがワンパッケージになったICチップで、業界最高の60Aまでの電力供給ができる。加えてワンパッケージなので、各コンポーネント間の抵抗を小さくでき、高効率な電力供給と低発熱を実現可能。さらにはマルチ・チップで構成された電源供給部位に比べ、少ない面積で設計できるメリットもある。通常のMOSFETよりも発熱が低く、部品点数を少なくできるということは、パワーゾーンまわり全体の発熱を抑制でき、結果、長寿命・低損失につながるというワケだ。なお、IR3550 PowlRstageは、UD5から採用されたテクノロジーとなる。

IR3550 PowlRstageを解説したシール。IR3350はパーツ点数が少なく、チップそのものの発熱が少ないので、一般的なMOSFETよりも動作温度が抑えられているのがわかる

このほかにも、UD5は低ESRな個体コンデンサやフェライトコアチョーク、防湿新開繊クロスPCBといったテクノロジーで構成されている。オーバークロックにチャレンジするユーザー、ハイパフォーマンスや安定性を求めるユーザーなら、UD5に準拠したマザーボードを選ぶとよいだろう。

このように、高効率、低発熱、低損失な設計思想が用いられているギガバイト製マザーボードだが、万が一の場合にも備えている。それが「Dual UEFI」と「OC Repair Warranty」である。前者はUEFIを保存したROMをデュアルで設けることで、一方が破損してももう一方のUEFIで動作できるというもの。これはBIOS時代に採用されていた「Dual BIOS」と同じ思想だ。後者はオーバークロックにより発生した製品の故障に対して保証を行うというもの。どちらも対応製品にはパッケージにシールが貼られているので、購入前にチェックしてみるとよいだろう。

左がDual UEFI、右がOC Repair Warrantyのシール

(マイナビニュース広告企画)

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