今回紹介するのは、コストパフォーマンスが高く、画素数もビジネスプロジェクタ標準のXGA(1,024×768ドット)に対応する広い汎用性を持つベンキューの「MX660P」で、8月から販売が開始されたばかりの新製品だ。

このプロジェクタの優れている点は、何といっても明るく、くっきりした画質が得られることだ。3,000ルーメンと、この価格帯のクラスとしては1ランク上の明るい輝度を持ち、5,000:1という高コントラストを実現しているため、部屋の照明を消すことなくプレゼンができる。そのため、手元の資料を見ながらメモを取ることもできるのだ。また、ベンキューオリジナルの6色カラーホイールやBrilliantColorなども搭載しており、エンターテインメントまでこなせるのも魅力だ。これだけの機能を持ったプロジェクタが6万円台で購入できるのは、かなりお買い得だといえるだろう。

ちなみに、ルーメンは光の量を表す単位で、「lm」と表記されるのが一般的。ろうそくの明かりを1m先に置いたときの手元の明るさが「1ルーメン」となる。

蛍光灯点灯時でも明るくクッキリした画質が得られる

消灯するとさらに鮮明な画質が際立つ

また、約2.65kgの軽量コンパクトなボディはセッティングが容易で、付属のショルダーバッグに入れておけば、保管や持ち運びも簡単だ。投影距離も約1.51mで約40インチの画面が得られ、約3.77mで約100インチが表示できる。数名の小規模な会議室から、30名程度の大会議室まで使えるという汎用性を持ち合わせているのだ。

ショルダーバッグが付属しており、軽快に持ち運びできる。機動性も抜群だ

軽量コンパクトなボディはセッティングも容易

実際にセットしてみると、投影までにかかる時間が非常に短いことに驚かされる。これは、ダイレクトパワーオン/オフ機能が貢献しているためで、プロジェクタに電源ケーブルを繋いだときから、自動起動ができるのだ。あとはPCに繋ぎ、メニューを使って各種初期設定をすれば準備は完了。不慣れであっても、直感的に操作でき、十分な明るさとメリハリの効いた画質が得られる。

高さ調整はねじを回して調整することなく、ワンタッチで操作できるスライド式の脚部で行う

リモコン付きなので、離れた位置からプロジェクタの設定も簡単にできる

本体のボタンも分かりやすい配列だ

ちなみにダイレクトパワーオン/オフ機能によるメリットは、プレゼン終了時にも威力を発揮する。通常、プロジェクタの電源を切っても、発熱部が冷えるまでファンが回っているため、すぐにコンセントを抜くことができないが、この製品はシャットダウン後短時間で電源コードを抜くことができるので、後片つけを待たされることもない。