今回はドスパラの「Prime Galleria GG」を試してみたい。ちなみに、ドスパラのPCは総じて「Prime」という名を冠しており、「Galleria」というのはそのなかでもゲーミングPCに与えられたシリーズ名。そして「GG」の部分がグレードであり、GalleriaデスクトップのなかでもGGは比較的PCゲームのエントリーユーザー向けの、高いコストパフォーマンスが魅力のモデルだ。
さっそく見て行きたいが、まずはケースに注目して欲しい。このケースは他のショップでは手に入らないドスパラオリジナルのものだ。Galleriaにはコンパクトデスクトップのモデルもあるのだが、このデザインのケースがGalleriaの顔と思って差し支えない。ブラックのベースにシルバーのアクセントが効いたかっこいいフロントだ。
さらに注目して欲しいのは内部だろう。5インチベイは4基、3.5インチベイは2基、シャドウベイが4基ぶんと拡張性も高く、その4基のシャドウベイにはどれもゴムラバーが付けられている。よく見ればシャドウベイは手回しネジ1つと上下のレバーで取り外し可能であり、その固定部分はプラスチック樹脂製。つまり、HDDの振動を抑制するためにこうした構成をとっているのだ。最近ではとかくPCの静音性が注目されるが、このケースはショップならではのアイデアが生んだケースなわけである。
シャドウベイのHDDマウントホールにはゴムラバーを装着済み。HDD動作中の振動を抑える |
ネジ1個を緩めれば、上下のレバーでシャドウベイ全体が取り外し可能。固定部分はプラスチック素材で、金属と金属が直接触れない構造だ |
もうひとつ静音に関係するポイントを紹介しよう。フロントパネルはネジ不要で取り外せるが、そこには12cmファンをレイアウトできるスペースがある。今回のGGでは構成的にあまり熱量も多くないため前面ファンは未搭載。ただ、将来このGGをさらに高性能なPCへとパワーアップさせた時には熱量に応じてファンを追加できるというわけだ。フロント下部から入った風は、背面の12cmファン、電源ユニットのファンから排出される。これはエアフローの王道だ。
内部をもう一度確認してみると、内部スペースは広くまだ余裕がある。Galleriaのハイエンドモデルとも共通なケースであり、より大きなマザーボードも搭載できるサイズである点。スムーズに空気が流れるよう、仕切り板などが少なめな点。そして、どのケーブルも側面版を這うように綺麗にまとめられている点から、こうした余裕が生まれている。
今回の構成は、CPUがCore 2 Duo E8500、メモリが2GB、HDDが500GB、光学ドライブが20倍速のDVDスーパーマルチドライブ、そしてVGAはGeForce 9600 GTといった構成で、記事執筆時点でのGGの標準構成。この時点での価格は95,980円と、10万円以下でこのスペックのPCが手に入るわけだ。マザーボードはMSIの「P45NEO-F」で、最新のIntel P45 Expressチップセットを搭載しつつ過度な機能の追加を省いたスタンダードモデルである。VGAのGeForce 9600 GTは、価格に対するパフォーマンスが高い売れ筋モデル。パフォーマンスとコストの両立はなかなか悩ましいものなのだが、PCパーツに強いドスパラならではのチョイスでうまくまとめられているというのが感想だ。
CPUにはデュアルコアのCore 2 Duo E8500(3.16GHz)、メモリはPC2-6400メモリを1GB×2基、デュアルチャネル構成で搭載 |
光学ドライブは20倍速書き込みに対応したDVDスーパーマルチドライブを採用 |
グラフィックスカードは高い3D性能を持ちつつコストパフォーマンスにも優れたGeForce 9600 GTを採用 |
マザーボードは基本性能に忠実なMSI P45NEO-F。最新チップセットIntel P45 Expressを搭載したマザーボードで信頼性は折り紙付き |
さて、購入したGalleria GGだが、できるだけ長く使ってあげたいもの。というより、Galleria GGも一般的な自作パーツで構成されているため、当然パーツ単位の交換によって長く使うことができるのだ。例えばグラフィックスにしても、後々になってDirectX APIが新しくなったとか、超ヘヴィーなゲームタイトルが出たとしても、パーツ単位でチューンナップすれば容易に対応できる。次回は、こういったGalleria GGのチューンナップ術を紹介する予定だ。
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