Endeavor NJ3000の後継機として新登場したエプソンダイレクトのEndeavor NJ3100は、15.4型液晶ディスプレイを搭載しコストパフォーマンスに優れたノートPC。デスクトップPCにも負けないパフォーマンスと、ノートPCならではの利便性を兼ね備えており、まさにオールマイティPCと呼ぶに相応しい存在だ。本記事では実際に使用して検証してみた。
グラフィックを中心としたパフォーマンスが大幅に向上
エプソンダイレクトのEndeavor NJ3100(以下、NJ3100)は、従来モデルであるEndeavor NJ3000(以下、NJ3000)のリニューアルバージョンだ。従来モデルの良さはそのまま引き継ぎ、最新CPUや最新チップセットへの対応が行われた結果、さらなるパワーアップを果たした。BTOでの選択にもよるが、例えばCore 2 Duoモデルに最新の無線LAN機能を組み合わせれば、インテルの最新プラットフォームである「Centrino 2」を実現できる。
チップセットはNJ3000がGM965 Expressだったの対し、NJ3100では最新のGM45 Expressへと進化している。NJ3100は最新CPUとこのGM45 Expressチップセットを組み合わせることで、従来モデルよりも高いパフォーマンスを発揮するのだが、驚くべきはそのグラフィック性能の高さである。
NJ3000のGM965 Expressチップセットに内蔵されたグラフィック機能はグラフィックス・メディア・アクセラレータ X3100(以下GMA X3100)だが、NJ3100のGM45 Expressチップセットは最新のグラフィックス・メディア・アクセラレータ 4500MHD(以下GMA 4500MHD)を内蔵している。正直な話、GMA X3100でもけっして悪くないグラフィック機能ではあったが、一部のゲームなど3Dグラフィックに関して、パフォーマンス的に物足りなさを感じることもあった。しかし、NJ3100のGMA 4500MHDは、Windows Vistaのエクスペリエンスインデックスで見ると、ゲーム用グラフィックスで「3.8」を叩き出している。これなら一般的な3Dグラフィックのゲームも、NJ3100で快適にプレイすることができるだろう。
試用したモデルはCore 2 Duo T9400と、メモリを1GBを搭載していた。OSはWindows Vista Home Premiumだ。Windows Vistaのエクスペリエンスインデックスでは、ゲーム用グラフィックスが「3.8」を叩き出した。スタンダードなデスクトップPCに対抗しうるパフォーマンスを発揮するNJ3100。まさにオールマイティ、メインストリームである |
また、最新のグラフィック機能が搭載されたことで、NJ3100はHDMIポートも標準装備した(オプションではあるがHDMI-DVI変換アダプタまで用意されている)。最近のフラットテレビ、とくに液晶テレビはHDMIポートを持つものが多く、NJ3100なら簡単に接続できるという訳だ。うれしいのはHDMIポートを搭載しても、従来タイプのアナログVGAポートが残されている点。このような仕様からも、NJ3100のオールマイティさを感じ取ることができる。
一新され大幅に進化した基本機能
もちろん、その基本性能も大幅に進化している。最新チップセットに合わせて最新CPUを採用し、そのラインアップを一新した。パフォーマンスを重視するなら、TDPが35WクラスでL2キャッシュ6MBのCore 2 Duo T9600 / T9400がオススメ。ほかにも、TDPが25WクラスでL2キャッシュ3MBのCore 2 Duo P8600 / P8400、さらにはコスト重視のCeleron 575も用意されている。
最大搭載可能メモリが4GB(実際の使用可能容量は約3GB)というのは従来モデルNJ3000と同じだが、NJ3100ではより高速なPC2-6400(DDR2-800MHz)に対応した。また、高速転送を誇るフラッシュメモリ・インテル ターボメモリは、BTOオプションで2GBを選択できるようになっている。
もちろん、OSにWindows Vistaを利用する場合には、Ready Boost機能を使えるので、SDHC対応のメモリカードスロットに大容量SDカードを装着して高速化を図るという手もある。なお、メモリカードスロットのすぐ下に用意されているカードスロットは、従来モデルではPCカードスロットだったのを、NJ3100ではExpress Card スロットに変更された。 また、BTOオプションで高速ネット環境を実現する無線LAN・WiFi Link 5300AGNが新たに用意された。Core 2 DuoとこのWiFi Link 5300AGNを組み合わせることで、驚異的なバッテリー持続時間など、モバイルにおける高速化、高効率化を実現するCentrino 2プラットフォームに対応可能だ。