マウスコンピューターの「m-Book」最上位に位置するハイエンドノートPCが、m-Book GXシリーズだ。ノートPCはその薄さのため、デスクトップPCに比べて排熱が難しく、また物理的スペースも狭いため、性能面では見劣りするのが普通だ。また全体のサイズとバッテリー消費の問題から、液晶ディスプレイもそれほど高解像度のものは搭載されない。しかし今回紹介する「m-Book GX573S2」では、それらの常識が覆えることになるだろう。高い周波数のCPU、最新の3Dゲームも動作できるグラフィックチップ、膨大な情報を表示できるWUXGA(1920×1200)の解像度を備えた17型ワイド液晶画面。この3つをノートサイズで実現しているのだ。今回は本機の魅力を調べていってみよう。

m-Book GXシリーズの中核となる、「m-Book GX573S2」。高解像度の17型ワイド液晶が目を引く

高級感のあるボディとテンキー付きキーボード

本体のサイズはW397×D284mmと、ディスプレイが大きい分、さすがに大きさを感じる。だがその大きさを活かして、キーボードにはテンキーが用意されている。テンキー周りは変則的な配置となっているため、打ち間違うこともあるかもしれないが、それでも数値入力には活躍してくれそうだ。また重量も約4.1kgあるため、普段は据え置きでラップトップマシンとして使用し、必要に応じて持ち運ぶ使い方が基本となるだろう。文字キー配列はノートPCとして標準的で、慣れた人なら問題なく使える。天板は金属のヘアライン加工が施されたもので、非常に高級感がある。その代りに手の油などの汚れが目立ちやすいので、丁寧に扱おう。ディスプレイ面積が大きいため、固定ノッチは左右2か所となる。背面で目立つのは、2つのファンと排気口だ。次ページの内部写真を見ればわかるが、CPUやグラフィックチップの冷却部なので、使用時はここを塞いでしまわないよう注意が必要だろう。前面にはオーディオ用端子が用意されており、マイク入力やライン出力とは独立してデジタル出力、ライン出力も搭載。そのほか一般的なコネクタ群に加え、DVI端子やS端子、IEEE1394端子も用意されており、サイズに見合った拡張性が得られるだろう。また液晶上部に130万画素Webカメラ、キーボードの右下にマイクが内蔵されており、ビデオチャットにもすぐに対応できる。

ヘアライン加工が施された天板は、高級感があり美しい。液晶固定ノッチは左右2つ 底面にはファンやCPU、GPU直下の位置に排気口が用意されている。右上はバッテリー
フロント中央にはオーディオ端子が備えられている。マイク入力、ヘッドフォン出力のほか、ライン出力、デジタル出力も装備 背面にはDVI端子、S端子、シリアルポート、USB端子。銅製フィンも見える
左側面はDVDドライブとケンジントンロックのみのシンプルな構成 右側面にはExpressカードスロット、USB端子、IEEE1394端子、LAN端子、カードリーダーなどが備えられている
サイズを活かし、テンキーまで備えたキーボード。周囲はカーボン風のデザインが施されている。右下には内蔵マイクがある 液晶ディスプレイ上部には、130万画素Webカメラを搭載