おおよそ編集者とライターの打ち合わせとは、予定調和的なことが多い。例えば「カメラ特集」の打ち合わせを想定すると、"各社のフラッグシップはおさえて"とか"変わり種を数点"とか"末ページはスペック一覧で"とかいったように、ざっくりとした内容が浮かんでいるものだ。勘所がわかっていると、紹介するラインナップはライターに“お任せ”なんてこともままある。もちろん、ブレストとしての打ち合わせもあるので、一概にはいえないのだが。
しかし、小生の担当は一味違う。"打ち合わせしましょう!"と、威勢良く連絡がくるものの、次の言葉は"何やりましょうか?"だ。この男、すべて丸投げである。
こういうことがよくあるので、気になった製品やサービスなんかをちょこちょことメモしておき、話題にあげる。そして、担当が気に入ったものがあれば、それが記事になるのだ。これが健全か健全でないかは別として、今回のネタは珍しく担当から出た。
"最近物忘れが激しくて、家族との予定を忘れがちなんですよね。何かいい方法ありませんかねぇ"と。なんとこの担当、家庭内不和を小生に相談してきたのである。ここは人生相談コーナーではないので、物忘れが激しいというこの男に一つ解決策を授けようではないか。
と、いうわけで家族間の情報共有について考えてみた。パソコンが一家に一台以上のこの時代、スマートフォンなら当たり前ということを前提に話をすすめる。
スマートフォンを持っているなら、もっとも簡単なスケジュールの共有方法は「Google カレンダー」の利用だ。Android OSを搭載したスマートフォンを所有しているなら、Googleアカウントは必須といってもよいし、iPhoneユーザーであってもなんらかのGoogleサービスを利用していることだろう。それぐらい"スマートフォンとの相性はよい"。
通常、「Google カレンダー」は個人利用だ。実際にカレンダーの余白に書き込むが如く、スケジュールを入力・管理するサービス。同一アカウントを利用しているなら、スマートフォンとパソコン間でデータの共有(同期)が可能なため、パソコン(オンライン)を利用して書き込んだ内容を、スマートフォンを使い出先で確認できる。従って、もっとも手軽なクラウドサービスとして便利に使われているわけだ。
で、本題。通常、小生が取得したGoogleアカウント「A」と、妻のGoogleアカウント「B」は、独立した個々のアカウントとなっている。これは当たり前。しかし、一つのスマートフォンに「A」と「B」という情報を登録して共存させることは可能。これにより、「A」で作成したカレンダーと「B」で作成したカレンダーが"一つのカレンダーアプリ"で表示できるわけだ。しかし、これではプライバシーという観点でよろしくない。
であるならばだ、どうやってスケジュールを共有するのがスマートか。その答えは「権限」にある。