卒業シーズンとなり、学生でしかできないことをしようと卒業旅行などに出かけている大学4年生も多いだろう。しかし、学生の特典を活かしたいなら、忘れてはならないのが携帯料金の学割キャンペーンだ。実は携帯各社の学割キャンペーンは、在学中に申し込めば、卒業後も期間中は学割が適用されるようになっている。
NTTドコモの「応援学割2013」、KDDIの「学割」、ソフトバンクの「ホワイト学割 with 家族 2013」と携帯各社が相次いで学割キャンペーンを発表しているが、本稿では、各キャンペーンを比較し、それぞれの違いについて解説していきたい。社会人になる前の準備で、スーツの新調や新居の手配等何かとお金のかかるこの時期、スマートフォンの購入を考えている方はぜひ一読頂き、自分にとってお得なプランを選んで頂きたい。
3社の学割を徹底比較!!
小中高校生や大学生といった学生が、通常料金よりも安く携帯電話を利用できるのが学割キャンペーン。ドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯キャリア大手3社では、それぞれ学割キャンペーンを実施しており、割引額や割引期間などの詳細は各社ごとに異なるが、基本的には学割の条件を満たした場合、毎月の基本使用料とパケット定額サービス使用料を一定期間、割引するものとなっている。
3社の学割キャンペーンの違いを表にまとめると次のようになる。
表1 携帯3社の学割キャンペーン比較 (拡大画像はこちら) |
まずは、学割が適用された場合の料金と割引期間について見ていこう。基本使用料については、各社のもっとも標準的なプランであるドコモの「タイプXi にねん」、KDDIの「LTEプラン」、ソフトバンクの「ホワイトプラン」は、いずれも学割適用によって0円となる。しかし、割引期間に違いがあり、ドコモとソフトバンクは最大37カ月だが、KDDIは最大36カ月となっている。
また、ドコモの「応援学割2013」の場合、パケット定額サービスの割引があるのが特徴で、毎月の定額料から1,050円が割引される。一方、KDDIとソフトバンクは、学割自体でのパケット定額サービスの割引はないが、「LTEスマホ パケット割」や「4Gスマホスタートキャンペーン」といったキャンペーンと併用することにより、毎月の定額料から525円を割引することが可能。なお、割引期間では、ドコモが最大37カ月であるのに対し、KDDIは最大24カ月、ソフトバンクは最大25カ月となっている。パケット定額サービスにおいては、ドコモの割引額が他社の2倍であり、割引期間も約1年間長くなっていて、メリットがもっとも大きいと言える。
学割の対象となるユーザーは?
それでは、どのようなユーザーが学割の対象となるのかを見てみよう。今回の各社学割キャンペーンの特徴は、学生だけでなく、学生の家族も学割の対象となることだ。いずれも学割の対象となる学生がいて、なおかつ家族が新規契約である場合に、家族も学生とほぼ同等の割引を受けることが可能だ。なお、ドコモの場合、割引期間は学生と家族で変わらないが、KDDIとソフトバンクの場合、MNP以外の新規契約では家族の割引期間は1年間となっているので注意が必要だ。
学生自身であれば新規契約でない場合も学割の対象となる可能性がある。ドコモの場合、既存ユーザーであってもプランなどの条件を満たしていれば、機種変更に関係なく学割に申し込むことが可能だ。一方、ソフトバンクは機種変更と同時の場合のみ、既存ユーザーも学割の申し込みが可能で、KDDIについては既存ユーザーは学割の対象外となっている。また、過去に学割キャンペーンを利用している場合は、今回の学割が利用できない可能性があるので注意しよう。KDDIとソフトバンクの学割キャンペーンは、過去の学割適用者の申し込みは不可となっている。ドコモの場合、「応援学割2012」以外であれば、過去の学割適用者も申し込みが可能となっているのがポイントだ。以上のように、学割の対象となるユーザーの範囲や条件に関しては、これまで高いイメージのあったドコモが他社に比べて優位になっている。
そのほか、ドコモでは「学生家族いっしょ割」によって、学生と家族が対象機種を同時に購入した場合、端末購入に際して学生が最大10,000円、家族が最大5,000円の割引を受けることができる。また、学生であれば単独でも最大5,000円の割引を受けることが可能だ。なお、同種の端末割引に関しては、KDDIが25歳以下を対象とした「U25 au スマホ割」(最大10,500円割引)を実施しているが、対象機種はAndroidスマートフォンのみでiPhoneは対象外となっている。
* * *
各社の春の学割キャンペーンの内容は一見、各社横並びのように見えるが、学生にとっては、ドコモの応援学割2013が最もユーザーメリットのあるキャンペーンと言えるだろう。とりわけ、パケット定額サービスの割引期間が長く、割引額も大きい点や、既存ユーザーや過去に学割を利用したことのあるユーザーでも対象となるのがポイントだ。
冒頭でも紹介したように、学割キャンペーンは在学中に申し込めば、卒業後も期間中は学割が適用される。つまり大学4年生であれば、残りの学生期間は1カ月未満となっているが、卒業後も約2~3年間にわたって基本使用料とパケット定額サービスの割引を受けることが可能だ。また、端末購入に際した割引もあり、人気機種をお得に入手できる。卒業後もおトクにスマートフォンを利用したいなら、3月中に応援学割2013を活用することがオススメだ。