ソニーモバイルコミュニケーションズのAndroidスマートフォン「Xperia Z」は、約5.0インチのフルHDディスプレイを搭載したシリーズ最新モデルだ。厚さ約7.9mmの薄型ボディと背面にガラス素材を採用したフラットなデザインが特徴となっている。そんな注目端末のXperia Zが、NTTドコモの2013年春モデルとして、発売されることが明らかとなった。本日1月23日より事前予約受付を開始する。
言うまでもなく、Xperiaは日本のAndroidスマートフォン市場を黎明期からリードしてきた人気シリーズである。これまでに数多くの兄弟機がリリースされている。そこで本稿ではXperiaシリーズの系譜を紐解き、今日までの進化をあらためて振り返ってみたい。
2010年~2011年の流れ
・全てはここから始まった「Xperia」
NTTドコモから「Xperia SO-01B」が発売されたのは2010年4月1日のこと。Android OS 1.6を搭載し4インチの液晶を備え、FOMAハイスピードにより下り最大7.2Mbpsで通信を行うことができる端末だった。Xperiaシリーズの顔として以降のモデルに標準搭載されることになるアプリケーション「Timescape」もプリインストールされ話題となった。発売開始の記念イベントに登壇したNTTドコモ代表取締役社長(当時)の山田隆持氏は、Timescapeについて「コミュニケーションがエンターテイメントになる機能。是非、多くの人に新しい端末の世界観を体感して欲しい」とコメントしている。ちなみにXperia SO-01Bの発売開始に合わせ、ドコモは同日「ドコモマーケット」(現dマーケット)をオープンさせた。なおOSに関しては、2010年11月10日にAndroid 1.6から2.1へのアップデートが提供されている。
・arc形状が特徴の「Xperia arc」
続く「Xperia arc SO-01C」は、国内初(発売時)となるAndroid 2.3を搭載し2011年3月24日にリリースされた。端末背面が緩やかにカーブを描いており、その特徴からarc(弧)の名前がつけられた。前機種に比べて軽量・スリム化が進んだほか、ディスプレイは4.2インチにサイズアップ。データ通信サービスは、下り最大14MbpsのFOMAハイスピードに対応した。
Android 2.3を搭載したXperia arc SO-01C。軽量・スリム化が進んだ。カラバリはMidnight Blue、Misty Silver、Sakura Pink(日本向け)の3色で展開 |
・au版も登場した「Xperia acro」
Xperia arcの後継機種「Xperia acro」は2011年6月にKDDI(au)版が、同7月にドコモ版が発売された。KDDIがXperiaシリーズを取り扱うのは、本端末が初めてだった。Xperiaとして初めてワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信に対応している。
スペック比較表(Xperia SO-01B、Xperia arc SO-01C、Xperia acro SO-02C) (拡大画像はこちら) |
・女性をターゲットにした「Xperia ray」
2011年8月27日にNTTドコモから発売された「Xperia ray SO-03C」は、軽量コンパクトなボディが特長のモデル。女性をターゲットとしたプロモーション展開が行われた。
・初代プレイステーションが遊べる「Xperia PLAY」
また、2カ月後の2011年10月26日にはNTTドコモから「Xperia PLAY SO-01D」の発売が開始。初代プレイステーションで人気の高かった名作ソフトが遊べる端末で、スライドにより携帯ゲーム機のコントローラ(上下左右キー、△◯×□キー)が現れる異色の仕様だった。ディスプレイは約4.0インチのフルワイドVGA液晶(480×854ドット)を採用しており、約510万画素のオートフォーカスカメラと約30万画素のインカメラを搭載している。