NECから、Ultrabookの新製品「LaVie X」が発表された。15.6型ノートPCで世界最薄という、文字通り"板"のようなスリムボディが大きな特長。そして、アルミニウム合金を使用した洗練されたデザインにも注目したい。今回は、その試作段階のマシンを試すことができたので、さっそく製品の特長や使い勝手をチェックしてみた。
■主な仕様 [製品名] LaVIe X LX850/JS [CPU] Core i7-3517U(1.90GHz) [メモリ] 4GB [ストレージ] 約256GB SSD [光学ドライブ] なし [グラフィックス] Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵) [ディスプレイ] 15.6型ワイド(1,920×1,080ドット) [OS] Windows 8 64bit [店頭予想価格] 175,000円前後
まるで薄い金属の板! 15.6型クラスで最薄ボディ
PC画面の表示領域の広さは作業効率に大きく影響する。そのため、自宅では大きな画面のホームノートやデスクトップを、外出先では携帯性に優れたモバイルノートを、という具合に使い分けている人は少なくないはず。しかし、利用シーンによっては「出先でも大画面がほしい!」ということもよくある。そんなニーズに応えるのが画面の大きさとモビリティを両立させたNECの「LaVie X」だ。
LaVie Xの画面サイズは一般的なA4型ホームノートと同じ15.6型ワイドで、解像度はフルHDの1,920×1,080ドット。このクラスのノートだと、通常本体の厚みは薄型と呼ばれるモデルでも20~30mm程度あるものだが、本機の場合は最厚部がわずか12.8mmしかない。
しかも重さは約1.59kg。NECのA4ノートの中ではスリムなLaVie S LS150/JSシリーズが29.5mm、約2.4kgというスペックだが、それと比べると厚みも重さも半分近く少ない。ここまでくると、同じ15.6型ノートといってもまったくの別もののように感じられる。手に持ったときの印象や、持ち運ぶ際の気軽さが全然違う。
本体の厚みに関しては、13型クラスのモバイルノートと比べても負けてはいない。たとえば、約875gという度肝を抜く軽さで話題を呼んだ13.3型Ultrabookの「LaVie Z」は、最厚部が約14.9mmとなっている。これはもちろん13.3型ノートの中では薄い部類に入るのだが、本機はそれよりもさらに2mmほど薄い。
実際にこの2機種を並べてみたが、本体底面の突起部を含めて比較した場合でも本機の方がわずかに薄かった。これだけ薄いと、一般的なビジネスバッグに入れて持ち運ぶことも容易だ。この15.6型サイズを収納するにはカバン側に若干の余裕が必要だが、裸のままなら筆者がふだん使っているブリーフケースにも無理なく収まった。
NECのノートPC3機種を重ねてみた。下から、LaVie S、LaVie X、LaVie Zの順 |
LaVie XとLaVie Zの2機種を重ねてみたところ。下がLaVie X。見た目ではわかりにくいが、実際に触ってみるとLaVie Xの方が少し薄い |
なお、裸で持ち歩く場合は傷や汚れなどが心配になるが、本機の場合は筐体全体がアルミ合金で、ヒンジ部分にはマグネシウムダイカストが使用されているため、強度面の不安は少ない。
また天板はアルマイトでヘアライン加工が施されているため耐擦過性が高く指紋も付きにくい。そのため、尖ったものなどと一緒に入れるのでなければ、インナーケースなしでも問題なさそうだ。
LaVie X(右)をLaVie Z(左)と並べて厚さを比較したところ。左のLaVie Zの天板の位置の方がわずかに高い |
本体は全体がアルミ合金でつくられている。天板はヘアライン加工が施されており、傷や汚れ、指紋などが目立ちにくくなっている |
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