いよいよiPad miniが発売された。これまでのiPadとの最大の違いは、何といってもその大きさだ。7.9イントという画面サイズと308グラムというスマホ並みの重量は、持ち歩いてこそ真価を発揮するもの。その際、電子書籍リーダーとしての用途はもちろんだが、他にも何かiPhoneにはないメリットを発揮できるのではないか……と考えて、気づいた。

そうだ、この大きさは地図を見るのに適した大きさだ、と。

というのも、iPhoneは 5にモデルチェンジして画面が広くなったものの、それでもやはり地図を見るにはやや小さすぎて不自由することが多いのだ。特にカーナビとして使う場合、画面はもう少し大きな方がありがたい。市販のカーナビは7インチディスプレイのものが多く、その意見でもiPad miniはぴったりである。

ということで今回は、iPad miniをナビゲーション用にとことん使い込むためのアプリを厳選して紹介することにしよう。どのアプリにもメリットがあるので、各自の使い方に応じて適切なものを選んでいただければと思う。

MapFan

MapFan」は定価2,300円と少々高価な地図アプリ。しかし地図としてだけでなくナビゲーション機能も搭載しており、音声案内やオートリルートなどカーナビとしても十分に使える性能を誇る。年間費用が発生しないので、アプリとしては高額だがカーナビとして考えるなら非常に安価だ。最大の特徴は地図データがオフラインでも閲覧できることで、圏外でも純粋な地図として使うことができる。

MapFan

欠点は地図データを内蔵しているせいで、ファイルサイズが2GB近くになり非常に重いこと。約4GBの空き容量がないと動作が保証されないため、iPad miniの16GBモデルではこのアプリのためだけに4分の1の容量を割くはめになってしまう。

通常の地図アプリとカーナビを一つのアプリで済ませ、かつ一回の買い切りで済ませたいという人にオススメだ。ユニバーサルアプリなので一度購入すればiPhoneでも使えるのがありがたい。

Maps+

iOS 6になって地図アプリがGoogle Mapではなくなり、多くの地図難民が発生した。そんなiPhoneユーザーを救ったのが、この「Maps+」だ。ユニバーサルアプリなので、iPad miniでも地図候補として真っ先に挙げられるアプリになるだろう。

Maps+

特長は、Google Mapを使えることと、動作が非常に軽快なこと、そして無料であること(250円で制限解除版が使えるが、無料版でも特に問題はない)。

他のアプリに比べ機能が充実しているとはいえないが、従来のGoogle Mapで十分だったという人は、とりあえずこれ一つ入れておけば問題はない。画面表示は他のどの地図アプリよりもシンプルで、UIに画面が隠されないのがいい。広いiPad miniの画面をさらに広く使うことができる。

欠点は海外のアプリであるため、日本語での検索機能が一部弱いこと。しかし、それを考慮しても非常に使えるアプリであることは間違いない。

なびすけHD

カーナビアプリがほしい! 機能はシンプルでもいいからとにかく全部無料で使いたい! というわがままなユーザーのニーズに応えるのが、「なびすけHD」だ。完全無料でも基本機能は充実しており、ルート検索やGPSヘディングアップ機能、リルート機能、ブックマーク、履歴記録など地図としてはもちろん、カーナビとしてもまったく問題ないレベルで使用できるのがありがたい。

なびすけHD

欠点は施設検索ができないことと、無料版なので広告が表示されること。施設検索に関しては他のアプリで補完したいところだ。有料で広告を削除するアドオンがあると嬉しいが、それさえ気にならないならいちおしのナビアプリである。

G-BOOK全力案内ナビ

トヨタが展開するテレマティクスサービス「G-BOOK」と、野村総合研究所のナビアプリ「全力案内!」がコラボして生まれたナビアプリが「G-BOOK全力案内ナビ」。半年で900円(現在キャンペーン中で350円)というコストパフォーマンスの高さが最大の売り。

G-BOOK全力案内ナビ

オービスお知らせ機能や交差点拡大表示機能など、充実した追加機能が欲しい場合は、半年で700円のプレミアムオプションを購入することになる。基本機能で十分というユーザーもいれば、少し多く支払っても機能を拡張したい人もいるわけで、理にかなった売り方といえるだろう。

また、オペレーターに電話をかけ、目的地を検索して経路を送信してくれるオペレーターサービスは他のアプリにはない特長だ。いちいち目的地を手で入力するのが面倒という人は利用してみてはいかがだろうか。

渋滞ナビ Pro

秋の行楽、年末の帰省による渋滞に備えてぜひ手に入れておきたいナビアプリが「渋滞ナビ Pro」。その名の通り、渋滞情報・交通規制情報を表示するアプリで、日本道路交通情報センター(JARTIC)提供の情報を利用している。

渋滞ナビ Pro

全国の高速道路と都市高速、および主要一般道の渋滞情報を網羅しており、マップ表示と文字情報表示を1タップで切り替えることができるのが特徴だ。無料版もあるので、まずはそちらで試してみてもいいだろう。有料版は広告が非表示となり、2カ月先までの高速道路の渋滞予測機能が提供される。