幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ 2012」は23日、4日間の全日程を終えて閉幕した。今年はスマートフォン向けゲームの出展が特に目立っていた。本稿ではグリー、ソニーモバイルコミュニケーションズ、およびLG電子の展示ブースの様子をレポートする。
スマートフォン向けタイトルが急増
出展タイトルが過去最多の1,043タイトルとなった今年の東京ゲームショウ 2012。主催者の発表によれば、今年はスマートフォン/タブレット向けタイトルが大幅に増加したという。集計を行った9月19日の時点で、その内訳はPC:32、スマートフォン:265(iOS 139、Android 126)、タブレット(iOS):100、フィーチャーフォン:142、ニンテンドーDS/3DS:36、Wii/Wii U:7、PlayStation 3/Portable/Vita:111、Xbox 360:24、その他:326。昨年出展されたスマートフォン/タブレット向けタイトル数は736だったので、約1.4倍も増加したことになる。中でも、最大規模となる33タイトルの展示を行っていたのがグリー。人気作品を数多く取り揃え、複数の試遊スペースをもうけて来場者に対応した。
ソニーモバイルコミュニケーションズのブースでは、最新のXperia端末や9.4インチディスプレイ「Xperia Tablet S」などをゲームのコントローラーとして用意。来場者が自由に手にとり遊べるようになっていた。
LG電子は様々なディスプレイを展示
大手ゲームメーカーがゲームタイトルの展示に力を入れる一方で、現在スマートフォンなどの分野で好調な韓国LGエレクトロニクスは3DテレビやIPS LEDモニターなどの展示を行なっていた。
中でも注目を集めていたのが、「デュアルプレイ」と呼ばれる機能を利用できる3Dテレビ。レースゲームなどの対戦型ゲームの場合、それぞれのプレイ画面を左右、あるいは上下に分割して表示するのがこれまでの常識だった。しかしこのデュアルプレイ機能では、専用メガネをかけることで、それぞれが独自のプレイ画面を視聴することができるようになる。
通常のオーソドックスな3Dテレビでは、右目・左目にズレのある映像を送り込むことで、平面の映像を立体的に見せている。このデュアルプレイ機能はそれを応用したもので、各人に別々の映像を見せる仕組みだ。説明員によれば「本来なら、分割された小さい画面を見ながらゲームをプレイしなければいけないケースでも、この技術があればお互いがそれぞれフル画面で映像を視聴できるので、プレイに没頭できます」とのことだった。このデュアルプレイ機能、ゲーム以外にも応用がききそうだ。例えばこれがあれば、テレビのチャンネル争いもなくなるのではないだろうか。音声をどうするかは課題だが......。ともあれ、未来が楽しみな機能だった。