8月20日、Appleの株価が665ドル15セントまで上昇し、時価総額は6,235億ドルとなった。これは1999年末にMicrosoftが記録した6,189億ドルを超える、上場企業としての史上最高額だ。なお、2位は世界最大の石油企業ExxonMobilで、4059億ドル。3位にMicrosoftの2577億ドルと続く。いかにAppleの時価総額がずば抜けているかがわかるだろう。

以前からAppleの時価総額の上がりっぷりはしばしば話題になっていたが、いやはや、ついに全盛期のMicrosoft超えである。かつて誰がこんな未来を予想しただろうか。

それにしても6,235億ドルとは凄まじい数字である。日本円に換算すると――約49兆5千億円。……"よんじゅうきゅうちょう"って! 桃鉄でもなかなか到達できない数字だぞ、それ(ちなみに日本企業で最高の時価総額はトヨタの11兆2千億円である)。

この時価総額がいったいどれくらいすごいのか、違うものにたとえて考えてみることにしよう。

時価総額のインパクトをiPhoneで計算

史上最高の時価総額となりえたのはiPhoneがあったからといっても過言ではないはず

さて、何がいいかな。いつもだと"牛丼算"や"うまい棒算"で計算するところなのだけど、今回はAppleということなのでやはり"iPhone算"だろうか。Appleの時価総額をここまで押し上げた最大の理由は間違いなくiPhoneの世界的ヒットであり、今回の記録更新にしても、新型iPhoneが9月に発売されるのではないかという期待を受けてのことみたいだし。

じゃあこの時価総額を全部使ってiPhoneを購入すると、いったいいくつ買えるのだろう。Appleの時価総額を円換算すると約49兆5000億円として、iPhone 4S 16GBの参考価格である46,080円で計算してみると……。

49500000000000÷46080=1074218750となった。10億7421万8750台! 世界の人口が約70億人なので、全人類の7人に1人がiPhoneを持てることになる。おそろしい数字だ。……もっとも、本当におそろしいのは、すでにiPhoneの累計販売台数が2億5千万に達しているという事実なのかもしれないけど。

ちなみにiPhone 4Sの縦の長さは115.2mmなので、10億台を並べると約1万1000キロメートルの長さになる。これは月の外周とだいたい同じ数値であり、日本からニューヨークまで到達する距離だ。なんかもう書いていてどれくらいすごいことなのかよくわからなくなってきたが、つまり49兆5千億円はそれくらい途方もない数字だということなのである、と強引にまとめてみた。

今後Appleの株価はさらに上昇すると分析するアナリストもいるようだ。前人未到の時価総額1兆ドル超えを果たすことができるのか。それともAppleをさらに抜き去る企業が登場するのか。新型iPhoneの登場が噂される9月以降、Appleの株価の変動に今まで以上に注目していきたい。