6月28日にNTTドコモより発売された「GALAXY S III SC-06D」(サムスン電子製)は、約4.8インチのHD SUPER AMOLED液晶を搭載したスマートフォン。1.5GHzのデュアルコアCPUや約810万画素カメラ、2100mAhの大容量バッテリーといったGALAXYシリーズならではのハイスペックさを備えつつ、ワンセグやおサイフケータイという「日本仕様」にも対応しているのが特長だ。とりわけ、おサイフケータイは従来のGALAXYシリーズでは対応しておらず、GALAXY S IIIで初めて搭載された機能となる。
■主な仕様 [製品名] GALAXY S III SC-06D [OS] Android 4.0 [CPU] MSM8960(デュアルコア 1.5GHz) [内部ストレージ] 32GB [ディスプレイ] 約4.8型(1280×720ドット)HD SUPER AMOLED(有機EL) [カメラ] 背面:約810万画素CMOS/前面:約190画素CMOS [バッテリー] 2100mAh [連続待受時間] 3G:約400時間/LTE:約270時間/GSM:約330時間 [連続通話時間(音声通話時)] 3G:約500分/GSM:約600分 [寸法] 約137×71×9mm(最厚部 約9.4mm) [重量] 約139g [主な機能] LTEサービス「Xi」、FOMAハイスピード、ワンセグ、おサイフケータイ、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0+LE、GPS、Wi-Fiテザリング、spモード、国際ローミングサービス「WORLD WING」など
本稿では、GALAXY S IIIのおサイフケータイ機能にスポットを当て、初期設定や使い方などを紹介していく。
なお、GALAXY S IIIの使い勝手や搭載機能の詳細については、こちらのレビュー記事や製品サイトを確認して頂きたい。
そもそもおサイフケータイとは?
はじめに、おサイフケータイについて簡単におさらいしておこう。おサイフケータイとは、携帯電話やスマートフォンをかざして代金の支払いなどができる電子マネーサービスで、端末に内蔵されたFeliCaチップにより、スマートフォンをSuicaなどのICカードのように使うことができる。
ひとくちに「おサイフケータイ」といっても、さまざまなサービスが提供されており、電車の乗り降りに使える「モバイルSuica」をはじめ、NTTドコモが提供する「iD」、セブンイレブンなどでの買い物に使える「nanacoモバイル」などがある。おサイフケータイに対応しているスマートフォンであれば、これらの複数のサービスを1台で使うことが可能だ。
従来の携帯電話(フィーチャーフォン)で普及したおサイフケータイは、スマートフォンでも対応機種が増えているが、多くは国内メーカーの機種であり、海外メーカーの対応機種は少ない。とりわけ、「グローバルモデル」と呼ばれる世界標準のモデルでは、日本向けの対応がなされる場合でも、おサイフケータイが導入されることはあまりなかった。GALAXYシリーズでは、「GALAXY S II」が日本向けの仕様としてワンセグに対応したが、おサイフケータイは搭載されていない。その点でも、GALAXY S IIIがおサイフケータイに対応したことは画期的だと言えるだろう。
また、フィーチャーフォンからスマートフォンに機種変更する際、これまで使っていた機能やサービスを使い続けられるかは重要なポイントだ。特におサイフケータイは日頃の支払いに使うなど、生活に密着していることに加えて、サービスを継続することでポイントを貯められるといった特典もあるため、スマートフォンに乗り換えたくても、おサイフケータイを手放せずに諦めていた人も多いだろう。だが、GALAXY S IIIであれば、おサイフケータイを使い続けながら、最新のハイスペックスマートフォンを楽しむことが可能だ。
GALAXY S IIIでおサイフケータイを設定する
それでは、さっそくGALAXY S IIIでおサイフケータイを使ってみよう。おサイフケータイを使用するには、まず初期設定が必要となるが、設定はGALAXY S IIIにプリインストールされている「おサイフケータイ」アプリから行う。画面下部のメニューで[おすすめ]を選択すると、利用できる電子マネーサービスが一覧表示される。各サービスを選択すると、Google Playで各サービスに対応したアプリをダウンロードすることが可能で、使いたいサービスの設定をそれぞれのアプリで行うようになっている。ここでは、「モバイルSuica」の設定を紹介していこう。
モバイルSuicaは、スマートフォンをIC乗車カードのSuicaと同等に使えるサービス。スマートフォンを自動改札にかざして乗車賃を支払い、電車の乗り降りをすることができ、提供しているJR東日本の路線はもちろん、他地域のJR路線やPASMOに対応した私鉄・地下鉄・バスでも相互利用が可能。また、Suicaでの支払いに対応したコンビニや飲食店でも電子マネーとして利用することができる。