KDDIは11月26日、スマートフォンの新製品「IS03」を発売した。
東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、午前8時50分から、発売を記念した「Android au IS03解禁セレモニー」を開催。KDDIの田中孝司代表取締役執行役員専務、ヨドバシカメラの藤沢昭和社長のほか、スペシャルゲストとして、SDN48の大堀恵さん、KONANさん、加藤雅美さん、伊藤花菜さんが駆けつけ、テープカットを行った。
東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaで行われたテープカットの様子(動画こちら) |
田中代表取締役執行役員専務は、「今回のIS03の発売によって、auの復活がはじまる」と宣言。「10月後半からネットで開始した購入宣言は、昨夜の24時時点で27万人に達した。KDDIはじまって以来の多数のお客様が購入登録をしていただき、心から感謝している」と挨拶。さらに、「多くのユーザーにお待ちいただいていることはありがたい。まずは機種変更のユーザーが多いが2割程度は新規購入になるのではないか。日本人が欲しいと思う機能を搭載している点を評価してもらっている」などとした。
ヨドバシカメラの藤沢昭和社長は、「ヨドバシカメラマルチメディアAkibaは、流行の最先端の製品を数多く取り揃えている店舗。IS03もメーカーと一体となり提供していく」などと語った。
また、SDN48の大堀恵さんは、「IS03はレディー・ガガさんのCMであり、SDN48のデビューシングルがGAGAGA。IS03に対して勝手に親近感を感じている」などとして会場を沸かせた。
KDDIにとって、スマートフォン市場の巻き返しは大きな課題となっていた。
すでにIS01を発売しているもののAndroid 1.6であり、「メモリ容量の問題もあり、Android 1.6のままであることに対して指摘も出ている」(田中代表取締役執行役員専務)というように、苦戦を強いられているほか、先頃発表した2010年度上期(2009年4 - 9月)連結決算でも、主要3キャリアのなかで唯一減収減益になった理由のひとつとして、スマートフォンでの遅れが指摘されていた。
KDDIの代表取締役会長兼社長の小野寺正氏は、「スマートフォン投入の遅れは戦略的なミスであるのは間違いない」とコメント。さらに、「データARPUは、スマートフォンの遅れもあり、他社よりも伸びてはいない」「純増シェアが悪い状況になっているのは、スマートフォンがなかったことが影響している」「スマートフォンがなかったことで、他社への流出があったのも事実。第2四半期はMNPでマイナスになっている」など発言していた。
同社では、スマートフォンを第1電話として使われるものと想定。FeliCa、ワンセグ、赤外線の機能を搭載した製品投入にこだわってきた。だが結果としてそれが製品投入の遅れにつながった。
今回のIS03では、日本のユーザーの利用が多いFeliCa、ワンセグ、赤外線といった機能を搭載しており、これによって巻き返しを図る考えだ。