12月29日、TVアニメ『蒼穹のファフナー』や『アスラクライン』の主題歌でおなじみのangelaが、年末恒例の一大イベント『angelaのミュージック・ワンダー★大サーカス4th ~ The gear turns around~』を開催した。

中野サンプラザにangelaが登場

今年で4回目となる『ミュージック・ワンダー★大サーカス』。会場は昨年に引き続き、東京・中野の中野サンプラザ。およそ2,000人のファン、いわゆる"ぢぇらっこ"たちが待ちわびる中、おとぎ話風のナレーションが会場に流れる。そして、ナレーションが終わるやいなや、TVアニメ『アスラクライン』のオープニングテーマ「Spiral」のイントロともに、イベントの幕が、文字通り、切って落とされた。

angelaは今年の夏、ソロライブツアーとなる「Land Ho!」ツアーを開催したが、今回のステージは、ライブハウスを会場としたライブツアーとは大きく趣を変える"ホール"でのイベント。「大サーカス」の名が示すとおり、非常にエンタテインメント色が強く、サーカス小屋風にディスプレイされたステージでは、たくさんのダンサーを引き連れて踊り歌うatsukoと派手なギターパフォーマンスを見せるKATSUが、一気に会場のテンションを引き上げる。

ダンサーたちがステージを華やかに彩る

クラウンたちによるコミカルな演出も注目

それに対する観客たちのレスポンスも負けてはいない。通常ならば"振り付け講座"の行われる「Spiral」だが、何の指示もなくatsukoの振りを完璧にトレースしていく。そして、「今夜は長いですよー」というatsukoの言葉どおり、2009年を締めくくる一大イベントの長い夜が始まった。

「Spiral」に引き続き、「謝罪状況」「in your arms」「人生遊戯」「笑い者 Fairy tale」「Galactic material」といった新旧の楽曲が次々と奏でられる。エンタテインメント色が強いとはいえ、ライブパートはもちろんガチ。atsukoのパワフルなボーカル、KATSUのエッジの効いたギターに観客からの歓声もいっそう高まる。そんな中、随所に盛り込まれるエンタテイナーとしての二人の顔。ステージ脇に設置されたレバーをクラウンたちが操作するたびに、「だるまさんがころんだ」のように動きを止めるステージ。KATSUのギターがほうきに変えられる演出などで、観客の笑いを誘う。そして、クラウンたちがレバーを完全に倒すと、ステージは暗転。ここからは、「ドメスティック♥ラヴバンド」が、さらにステージのエンタテインメント色を高めていく。

「ドメスティック♥ラヴバンド」がステージをジャック

「光、探せなくとも」や「Link」などの楽曲が、次々と「ドメラバver.」として披露される。2008年には、angelaに先駆けて「アニサマ」に出演するなど、華々しい活躍を見せたドメラバだが、2009年はボーカルの家庭内愛子が「貝柱の養殖」(?)にうつつをぬかし、ドメラバの活動を疎かにしたと不満をぶちまけるメンバーたち。「貝柱の養殖」はもうやめると宣言した愛子様だが……。ドメラバの2010年の活躍も乞うご期待だ。

バイオリンによる「Forget everything」の演奏に続いては、ふたたびangelaがステージに登場。そしてここから、怒涛のラッシュがスタートする。まずは、「満月オールナイト」から「How many?」「solitude」「EMOTION」「fly me to the sky」「innocence」「砂の城」「虚無の嵐」「butterfly」「Yell for you」へと繋がるメドレー。angelaによるメドレーは、4年前に行われた「a列車で行こう! 全曲ライブ!!」以来となるが、今回はそれを超える24分にもわたるボリュームでの披露となった。

そして、atsukoのアカペラでスタートする「明日へのbrilliant road」はまさに圧巻。メドレーで熱くなった会場の盛り上がりはそのままに、atsukoの歌声に聴き入っていく。そして、「未来とゆう名の答え」、堀江由衣への提供曲のセルフカバーとなる「try again」、TVアニメ『アスラクライン2』最終回のEDテーマで、ステージでは初披露となる「キラフワ」、そして「オルタナティヴ」と続き、「cheers!」では今回のステージを盛り上げたサポートメンバーや20人を超えるダンサー&パフォーマーたちがステージ上に全員集合し、リンボーダンスをしながらのメンバー紹介が行われ、最後はKATSUとatsukoもリンボー。カラフルでハッピーな雰囲気の中、ステージ本編の幕を閉じる。

観客からのアンコールの声に応えてふたたびステージに姿を現すangelaの二人。まずは、今春公開予定の映画『心中天使』の主題歌となる「「リアル」は…」を披露する。そして、「彼方のdelight」「Shangri-La」、そして「Peace of mind」を熱く歌い上げて、カーテンコール。最後はステージに残ったangelaの二人による「幸せの温度」で、ふたたび感動の涙を誘いつつ、およそ3時間半にわたる一大イベントは大団円を迎えた。

そしてフィナーレ……

「2009年は『アスラクライン』に始まり、『アスラクライン2』に終わった年」と語るangela。今回のステージも、『アスラクライン』をイメージした「歯車」がテーマとなっていたが、『アスラクライン』に限らず、アルバム「Land Ho!」のリリースやライブツアーの開催、WBC効果により「Shangri-La」にふたたび注目が集まるなど、一年を通して、幅広い活動でファンを魅了してきた。来る2010年も、ステージで披露された映画『心中天使』の主題歌「「リアル」は…」のほか、新プロジェクトとして始動した『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』の主題歌を担当することが決定するなど、さらなる活躍が期待される。2010年末に開催される「ミュージックワンダー★大サーカス5th」では、よりいっそうパワーアップしたステージが繰り広げられることを、今から楽しみに待ちたいところだ。

「angelaのミュージックワンダー★大サーカス4th ~The gear turns around~」セットリスト

01 Spiral
02 謝罪状況
03 in your arms
04 人生遊戯
05 笑い者のFairy tale
06 Galactic material
07 光、探せなくとも (ドメラバver.)
08 運命的LOVE引力
09 翼 (ドメラバver.)
10 Link (ドメラバver.)
11 Foreget everything (バイオリンver.)
12 ミュージックワンダー★大メドレー
満月オールナイト~How many?~solitude~EMOTION~fly me to the sky~innocence~砂の城~虚無の嵐~butterfly~Yell for you
13 明日へのbrilliant road
14 未来とゆう名の答え
15 try again
16 キラフワ
17 オルタナティヴ
18 cheers!
Encore
19 「リアル」は…
20 彼方のdelight
21 Shangri-La
22 Peace of mind
23 幸せの温度