――作詞はこれからも力を入れていくところですか?
「そうですね。自分の歌はすべて自分の詞で、というだけではなく、今後、たくさんの人に歌っていただければいいなと思っています。こんな気持ちのいいことなら、ドンドンやっていきたいなって、今回実際にほかの人に歌っていただいて感じたんですよ。なので、今後はこれまで以上に頑張っていきたいと思っています」
――ちなみに作曲はいかがですか?
「デビューアルバムでは一曲、バラードの曲を作っていて、その曲が人生初の作詞・作曲だったのですが、まだまだ勉強中といった感じですね。来年はもっともっと自分の作品を増やして、形にしていきたいと思っています」
――自分の作詞・作曲でフルアルバムを作るぐらいの勢いですね
「もちろんです。私の最終的な目標は"セルフプロデュース"なんですよ。作詞・作曲はもちろん、パフォーマンスもすべて自分でやってしまいたいですね。できれば楽器も自分で弾きたいというのが夢になっています」
――楽器の腕前はいかがですか?
「楽器はピアノをやっていて、以前は弾き語りをやったこともあります。ただ、すごい"あがり症"なので、いつも間違えてしまうんですよ(笑)」
――あがり症ということは、ステージはあまり得意ではないのですか?
「どちらかというと苦手ですね。でも大好きなんですよ、人前で喋ったり歌ったりするのが。でも、いざステージに立つとあがっちゃって……。突然、頭の中がポーンって抜けちゃって失敗するタイプなので、ライブ前はいつも、すごく練習を重ねて、台本も作って、万全の態勢で挑んでいます」
――アドリブは苦手なほうですか?
「ほかの人との掛け合いなら大丈夫なんですけど、一人でステージを仕切るとなるとけっこう大変ですね。自分の"素"を出していけばいいと思うのですが、なかなかまだ出し切れていないので、来年はそのあたりも目標です。ネコをかぶっていない、"素"の星野奏子を出していきたいと思っています」
――ネコをかぶっているんですか?
「けっこうかぶってますよ(笑)。身内に見せるような"素"の自分は全然違っていると思います。先日誕生日(12月3日)を迎えたのですが、それを機に自分らしく生きていきたい、"素"を出していきたいという意味をこめて、今回のアルバムを『Starry~the way to the SIRIUS~』というタイトルにしたというところもあります」
――アルバムの中で、そのほかに注目してほしい曲はありますか?
「2曲目の『蒼の太陽~その先にある未来~』という曲は、私のデビュー曲である『太陽 ~T・A・I・Y・O~』の続編になっていて、"もうひとつの太陽"、"もうひとつの顔"という感じで、詞を書かせていただいています。曲調はアップテンポなんですけどすごく切ない感じで、すごくいい曲なんですよ。ぜひ皆さんに聴いていただきたいですね」
――詞の内容はどのような感じですか?
「今までの歩んできた軌跡のようなものを詞の中で表現しています。ビーマニのオーディションに受かってから5年経ってやっとメジャーデビューさせてもらったのですが、その5年間の想い、途中でもうやめてしまおうかと思ったときの気持ちなども、この曲の中に表れていると思います。最終的には、"前を向いて歩いていこう"という歌詞なのですが、その途中で、いろいろと模索している感じも入っていて、聴いてくださる皆さんにも共感していただけるのではないかと思っています。曲を聴いてもらうのはもちろんですが、ぜひじっくりと詞も読んでいただきたいですね」
――さて、今年ももう年末ですが、星野さんにとって2009年はどういった年でしたか?
「メジャーデビューするのが夢だったのですが、それにとどまらず、2枚もアルバムを発表できたのは、本当にウソみたいな話で、うれしいんですけど、まだ何か実感がないんですよ。何が起こっているのか自分ではまったくわかっていないというのが正直なところですね。でもやはり、この2009年という年は、私の人生の中で絶対に忘れない年になると思います。本当に歌に捧げられた一年といってもいいかもしれません」
――それを踏まえて、来年2010年はどういった年にしていきたいですか?
「まずワンマンライブをやってみたいです。今まで、ゲスト出演という形でステージに立ったことはあるのですが、まだワンマンライブはやったことがないんですよ。なので、ぜひやってみたいです。あとは、自分が作詞・作曲をした曲をもっともっと増やしていきたいですし、ビートマニアでいえば、"DJ HOSSY"みたいな感じで、自分でインストの曲を作ってみたりもしたいですね」
――夢広がる2010年ですね
「夢広がりますね。まだまだ夢途中ですから。そしてゆくゆくは昔から憧れの中野サンプラザのステージに立ちたいという夢があります」
――中野サンプラザですか?
「聖地なんですよ、私にとって(笑)。近くを通りがかるたびに、『待ってろよ!』みたいな感じで、イメトレをしています。実はビーマニのイベントで中野サンプラザのステージに立ったことはあるのですが、そのときは本当に大勢いる中の一人だったので、今度はぜひワンマンでステージに立ってみたいですね。あと、つまらないことで申し訳ないのですが、実は今、シマリスを飼っているので、世の中にリスを流行らせたいという夢があったりもします(笑)」