6日より幕張メッセで開催されている「CEATEC JAPAN 2009」にKDDIが出展した。ブースではiidaブランドの携帯電話端末「PLY」「PRISMOID」の展示を中心に、次世代高速通信規格のLTEや短距離無線通信規格である「TransferJet」や「Giga-IR」など、KDDIが取り組んでいる高速通信規格の展示などを行っていた。

次世代技術やライフスタイルへの提案を中心に展示が行われたKDDIブース

ブース正面では、同社がデザイナーズブランドとして展開している「iida」を前面に押し出し、「PLY」「PRISMOID」の実機展示を行ったほか、コンセプト端末である「Polaris」やデザイナーズコラボによる周辺機器などを展示した。

iidaブランドの新たなベーシックモデルとして位置づけられているPRISMOID

デザイナーの深澤直人氏が手掛けた和紙製の携帯電話ケース。水に強く破れにくい和紙「ナオロン」を採用している

積層をモチーフとしたデザインが特徴のPLY

PLYのオプションとして発売される木製スタンド。合板による積層表現が美しい

このほか、展示コーナーでは未来の携帯電話のあり方を提案したロボット型のコンセプトモデル「Polaris」や、iidaの周辺アイテム「LIFE STYLE PRODUCTS」23作品などが展示された。iidaが単なるデザインプロダクツのみならず、ライフスタイルへの提案を目指していることを強調した。

携帯電話がユーザーのライフログを行い、より身近で利便性の高い生活支援を行うことをコンセプトとしたPolaris

LIFE STYLE PRODUCTSの作品群は、無機質で味気のない携帯電話の周辺機器をより楽しく使いたくなるデザインへ昇華させている

ラバー素材でできたストラップグッズ。携帯電話のバイブレーション機能によって不快な振動音が発するのを防ぐ

Mobile Strapは「コードを巻く」という日常的な行為を楽しくするデザインに昇華しているのが特徴だ

次世代高速通信規格の展示コーナーではWiMAXとLTEを並列展示。説明員によると、携帯電話やスマートフォンなどではLTEを採用し、PCを中心としたモバイル市場ではWiMAXを採用するとして、両通信規格は競合するものではないという。

複数の高速通信規格を採用することにより、ユーザーニーズに即したインフラやプランの提案ができるという

9月末に発表されたWINとWiMAXのデュアル規格通信カード端末。通信方式の切り替えを自動化することにより、ユーザーに複数の通信方式を利用する煩わしさを感じさせないことを重点として開発したという

LTEを用いた通信対戦ゲームの実演デモ。規格として10ミリ秒以内の応答性は確保しているという

LTEの大容量高速通信性能を活かした動画のリアルタイム配信デモ。動画の圧縮作業などが中間に入るため数秒のタイムラグこそあるものの、HD動画でも画質は非常に鮮明で美しい

auブランドの現行端末での新たなコンテンツサービスでは、主に20代から30代の女性をターゲットとした「EZ MY スタイリング」を紹介。携帯電話の画面内に表示された人物モデルに髪型や服装などを自由に設定し、ファッションチェックやショッピングが可能というもの。人物モデルは体型や背の高さも設定可能で、自分のスタイルに合わせてシミュレーションすることができる。現在は女性向けのみの提供となるが、ユーザーの反応などを見ながら男性向けも検討したいとしている。

ライフスタイルの提案を主体としたコンテンツコーナー

服装などの各パーツは携帯電話のダイヤルキーにそれぞれ割り当てられ、ワンアクションで切り替えられるようになっている

各パーツにはショッピングサイトがリンクされ、気に入ったものをその場で購入できるようになっている

コンテンツはFlash 2.0によって作成されているため、同仕様が機能する端末であれば従来機種でもコンテンツが利用可能