エンタープライズ市場において近い将来、ソリッドステートドライブ(SSD) の優位性がハードディスクドライブ(HDD)を上回り、一部の企業が積極的にSSDを標準採用するようになる。IDF Fall 2009のテクニカルセッション「Future Solid-State Drive Innovations」で、Intel Business DevelopmentマネジャーのChris Saleski氏が予測した。同セッションではまた、IntelフェローのKnut Grimsrud氏がSSDの現状と今後の課題について話した。
エンタープライズ市場においてSSDは、これまで主にハイパフォーマンス・サーバで採用されてきた。SSDの価格が急速に下落しているものの、GBあたりのコストではまだまだHDDに太刀打ちできない。だが、そうしたSSDに対するアプローチが、ITサービスにクラウド・モデルを採用する企業の間で変わりつつあるという。クラウド・モデルにおけるクライアントには、大容量ストレージは必要ない。むしろ起動の速さ、小さなサイズや低消費電力が重視される。フロアコストという点ではSSDの方がHDDよりも低い。SSDとHDDの価格差が縮まる中、小さな容量から徐々にSSDの総合的なメリットがHDDを上回っており、それがクラウド・モデルを採用する企業が必要とする容量にさしかかりつつあるという。