導入の容易さ、初見でも戸惑わずに使える直感的・優れたUIと機能を持つという点でIDEをおもに使用しているデベロッパは多いことだろう。現在IDEを使用してPHPを使用したWebアプリケーションを開発する場合、実にさまざまな選択肢がある。NetBeans(6.5以降)やDreamweaver、各種プラグインを使用したEclipseなど……本稿ではその中からPHPの開発に特化した開発環境「PHP Development Tools(PDT)」を取り上げ、インストール方法や新バージョンの目玉機能について紹介しよう。
The Eclipse Foundation公式のPHP開発用プラグイン
PDTはThe Eclipse Foundationにて公開されている、Eclipse用のプラグイン。Zend Engineを開発しているあのZend Technologiesがコミットしているプロダクトだ。その名のとおり、おもにPHPの開発に特化した機能が盛りこまれている。
- 補完をはじめとしたさまざまなコードアシスト
- PHPコードテンプレートを使用したプログラミング
- ソースコードの自動整形
- Open Declaration、そのほかのPHPナビゲーション
- ZendDebuggerといったデバッガとの連携
去る1月21日(カナダ時間)、メジャーバージョンアップしたPDT 2.0が公開された。おもな変更・更新点は次のとおり(PDT 2.0 Release Notesより抜粋)。
- 動作がより軽くなり、早くなった
- ビルドパスのコンフィグが可能に
- 選択した要素の一括マーク表示機能(Mark Occurrences)
- オーバライドしたメソッドへのナビゲーション機能(Override Indicators)
- 型階層の表示機能(Type hierarchy)
- タイプ/メソッド別の検索機能(Type and Method Navigation)
- 改良されたコードアシスト機能
今回のバージョンアップではオブジェクト指向の開発特化を意識した内容となっているほか、こまかいユーザビリティの改善が行われている。PHP開発に特化したEclipseプラグインはほかにもTruStudioやPHPEclipseといったすばらしいプロダクトがあるが、「PDTは一度も使用したことがない」というデベロッパはこれを機会にぜひ一度あたらしいPDTを触ってみてほしい。