――依頼者の女子学生役の三浦由衣さんなど、若い共演者も活躍している作品ですね。

これまでは年上の方と共演する機会が多かったんですけど、今回は女子学生役の子とか京一を囲む子どもたちとか年下が多くて。僕ももう25歳だから、そんな機会も増えてくるのかなと。僕が初めて仕事したときは15歳だったから、そのぐらいの年齢の人と一緒だと、当時の自分に当て嵌めて見てしまう。僕が15のときは反抗的で、年上の方に「俺が15のときは……」とか若いころの話をされても「そんなの聞きたくねぇ」とか思ってたんですけど、今は自分がそうなってしまってるっていう(笑)。

「同じ役を続編で再び演じるのは初めて」という松田

――今回の共演者は反抗的だった(笑)?

全然反抗的じゃなかったです。心では何思ってるかわかんないですけどね(笑)。でも、子どもたちには人気者でしたよ。控室でみんなポケモンやってて、ちょっとギャフンといわせてやろうと思って僕がポケモンで技を見せたら、みんな尊敬のまなざしになって。やっぱガキだな、簡単だなと思いましたけどね(笑)。びっくりしたのが、僕が抱きしめる役のちっちゃい女の子が「手を出して」って言うからなんだろうと思ったら、手に突然チュってされたんです。相手はまだ5歳ぐらいの子なのに、俺の方がすごく動揺しちゃって(笑)。男の子たちも、はっきり物を言うやつから謙虚なやつまでいろんなやつがいて、すごくおもしろかったですね。子どもっていろんなこと考えてるし個性も豊か。考えてみると自分が子どものころも同じで、いろいろ考えてた。そういうことを忘れてたなって改めて気づかされましたね。

――『悪夢探偵』の第3弾が実現したら、どんな作品になると思いますか?

今回でトラウマだった部分とか悩みが少し解消されたから、京一も吹っ切れたと思うんですね。これからは何でもありなんじゃないかな。第3弾をやるなら海外で……というのは僕が勝手に言ってるんですけど(笑)。ハワイで日焼けしてサーフィンとかしたりして、キャラクターが全然変わっちゃうとか。で、外国人の夢の中に入るんだけど、英語がわからないからどうしようもない、みたいな(笑)。

悪夢のシーンは、白昼夢のように美しくも恐ろしい

――最後にみなさんにメッセージを。

ホラーとして見てもらってもいいし、別の見方をしてくれてもいいし、入口は何でもいいと思う。興味を持ってくれて見たいと思ったら、思うだけじゃなく、映画館に足を運んでくれるとうれしいです。

なお『悪夢探偵2』は、12月20日(土)より東京・シネセゾン渋谷ほかで、2009年1月10日(土)より大阪・テアトル梅田、京都・京都シネマ、兵庫・シネ・リーブル神戸ほかで公開される。

『悪夢探偵2』ストーリー

"悪夢探偵"影沼京一(松田龍平)は、女子学生の間城雪絵(三浦由衣)から、同級生・菊川夕子(韓英恵)が出てくる悪夢に悩まされていると助けを求められる。まもなく、同じ夢を見ていた雪絵のクラスメイトが、次々と謎の急死を遂げる。異様なほど恐がりだという菊川に亡き母・逸子(市川実和子)の面影を見た京一は、雪絵を救うため、母の思いを知るために雪絵の夢の中に入り、菊川と接触することを決意して…

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