2日目はFN09トヨタにトレルイエ、FN09ホンダにディバルでスタート
2日目も晴天、路面はドライで午前のセッションがスタート。FN09トヨタにはブノワ・トレルイエが、FN09ホンダにはロイック・デュバルが乗り込む。ふたりともテストを開始して早々にコースインし、そのまま連続走行を開始する。この日は、FN09トヨタにトラブルもなく、1時間も足止めされるようなことはなし。5ラップ前後を走っては定期的にピットインするが、それも10分かからずに出ていく。トレルイエは、早々に1分8秒台に入れてくると、11ラップ目には1分7秒台に。最終的には、1分6秒740のベストタイムを出した。自身の第8戦のタイム1分07秒775はもちろんのこと、松田のフォーミュラ・ニッポンのコースレコードである1分6秒918も破るタイムである。平均速度は199.810km/hだ。最高速は2番目のタイムで計測しており、271.357km/h。精力的に48ラップもの周回を重ねたトレルイエだった。
そしてディバルだが、彼も5ラップ以上連続走行してからピットインとコンスタントに周回を重ねていく。ただし、デュバルは1回のピットインに要する時間が長めで、中には20分近いものもある。しかし、特に大きなトラブルもなく、デュバルは44ラップを重ねた。ベストタイムは17ラップ目に記録され、1分6秒951。トレルイエには届かなかったが、6秒台に入れ、自身が記録した、第8戦の予選第2セッションの1分7秒108を上回った。平均速度は199.180km/h。最高速度はデュバルも270km/hには届かず、266.667km/hだった。
SUGOのコースレコードを17年ぶりに破るタイムをデュバルがマーク!
SUGOは山間部にあるサーキットのため、天候が変わりやすいのが特徴。晴れではあったが、正午過ぎに通り雨があり、午後のテスト開始時にはウェットコンディションとなってしまった。15分ほどして乾いてきたので、両車コースイン。FN09トヨタは初日の午前に続き、松田2度目の担当だ。今回は松田もトラブルに見舞われることなく順調に周回を重ね、合計39ラップ。ベストタイムは32ラップ目にマーク。1分7秒216。初日午前にマークした1分08秒664よりは格段にタイムアップしたが、自身の記録には届かなかった。
FN09はデュバルがそのまま午後も担当。1分7秒から8秒のタイムをコンスタントに出し、5周以上を走ってはピットインという午前と同じようにラップを重ねていく。途中一度だけ約30分のピットインを行うが、それ以外は5分から7分程度のインターバルでピットアウトしていく。午後はトータルで43ラップの走行を行い、ベストタイムは終盤の39ラップ目に記録。終盤は1分6秒台を連続して出していたが、この39ラップ目のタイムは1分6秒407。1991年11月2日に行われた、全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権で、元F1ドライバーのテオ・ファビ(イタリア)が記録した1分6秒514というSUGO全体のコースレコードを非公式ながら破ることとなった。最終的にFN09ホンダは第3回のテストをノートラブルで終了している。
8月18日の富士スピードウェイでのシェイクダウンテスト時は、まともに走行できないような状態だったが、この日はフォーミュラ・ニッポンのコースレコードどころか、全体のコースレコードすら塗り替えてしまうまでに至った。これが09シーズンに突入したらどうなるのか、さらにはまた2シーズン目、3シーズン目とドライバーとスタッフが慣れてきたら、どこまでタイムが伸びるのか、計り知れないものを感じてしまう。なお、FN09に関するテストは、新たに12月までに3回のテストが組まれることが決定。さらなる進化が見られることになりそうだ。FN09の今後、さらには2009年シーズンを期待しよう。