ニコニコ動画はじまって以来の大規模な祭は、最初からクライマックス
7月4日、都内にて「ニコニコ大会議2008~日本の夏、ニコニコの夏~」が開催され、ニコニコ動画の新機能リリースなどの発表が行われました。
ニコニコ動画といえば、動画上にコメントを表示できる機能で人気が沸騰し、開始から一年あまりで日本を代表するウェブサイトの一つになった超人気コンテンツ。……と、こんなことを書くまでもなく皆さん既にご存じだと思うので、基本的な情報は省略して、さっそく今回のイベントをレポートしていきたいと思います。
――イベント当日。
会場となったJCBホールの前には開場時間前からすでに人があふれており、まるで人気ミュージシャンのコンサートさながら。
この熱狂っぷりに度肝を抜かれながら会場入りしてみると、なんとホールの中には物販コーナーが!
この写真だけ見ると、ひろゆき氏が人気アイドルのようにも見えます。まあ実際アイドルみたいなもんかもしれませんが |
こちらはひろゆき氏の顔をモチーフにした斬新なデザイン。これがTシャツにプリントされていたら……ちょっと欲しいかも? |
しかも売られているのは、ニコニコ動画の運営会社ニワンゴの取締役にして、2ちゃんねる管理人ひろゆき氏の写真がでかでかとプリントされたグッズ! それ以外にも、ニコニコ動画関係者のブロマイドなどが売られていたり、なんかこの時点で本イベントの方向性が何となく見えた気がしましたが、それならそれでOK! ネタに走ってくれる方が、いちニコ動ユーザーとしてはワクワクします。とりあえずこうしたグッズ、僕が見た限りではけっこう売れてました。
……それにしても、さすがはニコニコ動画を運営する企業だけのことはあります。スタッフのブロマイドを売ってみるとか、その発想はなかった……! ちなみにこれが「普通じゃね?」と思う方は立派なニコ脳。たとえばmixiの社長のブロマイドが販売されていたら……ね、普通じゃないでしょ?
まだイベントが始まってもいないのに驚かされまくりですが、そうこうしているうちに、いよいよニコニコ大会議2008がスタート。
まずは前座としてお笑い芸人「デスペラード」が登場し会場を盛り上げた後、満を持して登場したのはニワンゴの親会社ドワンゴの社長小林氏。
ここからはちょっと真面目な話になるのですが、ニコニコ動画ではつい先日、「MAD動画など、著作権を侵害している動画を削除する」という発表があったばかり。この宣言に、ニコニコユーザーからは強い反発が出ており、今回のイベントでどういった発言が出るか注目されていたわけですが……。
これについて、小林社長は「MADは日本の文化である」と発言。さらに「権利者にMAD文化を認めて素材を提供してもらうよう交渉している」と、現状を説明しました。
MAD文化はニコニコ動画を形成する大きなピースの一つであることは間違いありませんが、その違法性が問題になっているのも紛れもない事実。はたして権利者とユーザーの双方が「ニコニコ」できる日が来るのか、今後も動向が注目されます。
スペシャルゲスト登場で、さらに会場の熱気は加速する!
小林社長からの発表が終わった後、話題は9日に発売される「CDで聞いてみて。~ニコニコ動画せれくちょん~」に移りました。
これは、ニコニコ動画で人気のあった楽曲を集めたアルバムで、収録曲は総合再生数でトップの「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」や、「男女男男女男女……」というサビが印象的な「男女」など全12曲。
中でも注目は、今回が初のCD化となる「思い出はおっくせんまん」でしょう。
これは、「ロックマン2」のステージBGMにネットユーザーが歌詞をつけ、それをニコニコユーザーが「歌ってみた」ことで人気が爆発した楽曲。すでに数多くの歌い手が「歌ってみた」動画を投稿していますが、その中でも最高の再生数を誇るのが、ゴム氏によるバージョンで、今回のCDにも彼の歌声で収録されるとのことです。
個人的にはアレンジを少し変えて「はぁん」を入れてほしいなあ……とか、そういうマニアックな話題はさておき、これまで権利上の問題からCD化されることがなかった「思い出はおっくせんまん」が正式にカプコンの認可を受けたということは、けっこう画期的なことなんじゃないかと思います。
……と、感慨にふけっていると、ここでなんとサプライズゲストとしてゴム氏ご本人が登場!
これには一気に会場のボルテージも上がり、外まで聞こえるんじゃないかと心配になるぐらいの歓声が沸き起こっていました。
残念ながら某企業の株主総会のようにゴム氏の生ライブが行われることはなかったのですが(聴きたかった!)、それでもニコニコ動画のスターを間近で見られただけで、観客も大満足だったのではないでしょうか。