Z世代のお金の悩みに、節約アドバイザーの丸山晴美さんが答えます。今回は、仕事が忙しすぎて節約している暇がない人ができることを解説していただきました。

Q. 残業で帰るのが遅く、スーパーが開いている時間に帰れませんし、間に合っても特売品などいいものはあまり残っていません。買い物はコンビニですませることが多いです。忙しくてもできる節約ってありますか?

遅くまで働きながらも、節約を意識して生活をされてとても素晴らしいと思います。そしてやりくりの基本の一つとして、安い食材やものを買う方法がありますが、必ずしもこの方法だけが節約ではありません。むしろ値段を気にするがあまり、本当に必要なものや優先順位が見落とされがちです。そして、安く買ったものの、最後まで使い切れず、結果的に無駄な買い物になってしまうこともあります。

もちろん、安いものを最後まで無駄なく使いきれたら節約としては理想的ですが、時間がなく、スーパーの特売を活用できないのであれば、他にもやりくり方法はありますので安心してくださいね。

PB商品を活用する

PB商品とは、プライベートブランド商品で、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどのブランドとして売られているものです。「セブンプレミアム」や「トップバリュ」、「みなさまのお墨付き」など、一度は目にしたことはあるでしょう。

これらPB商品は、自社ブランドとして開発し、製造はナショナルブランドなどに委託していることがほとんどです。そのため、いつ買っても手ごろな価格で買えるのが魅力です。パッケージに製造者が書かれていることもあるので、チェックしてみるといいですね。

また無理に広告の品を買わなくても、PB商品を取り入れるだけでも節約につながります。コンビニエンスストアでも、PB商品の扱いがあり、値段もスーパーと変わりませんので、スーパーで買い物ができなかった時には利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ買いをする

忙しい人にとって、帰宅時にスーパーへ寄って買い物をしてから自炊をすると、夕食までの時間がどんどん遅くなってしまいます。それなら、休日にまとめ買いをするのも一案です。

まとめ買いをしたら、お肉は小分けにして冷凍をしたり、お肉に下味を付けてからジップ式の袋に入れて、「下味冷凍」にしておきます。調理をする当日の朝に肉を冷凍室から冷蔵室へ移しておけば、帰宅時には解凍されているでしょう。下味は焼肉のタレや、ケチャップ味など、レシピサイトを参考にして作るとバリエーションが広がりますよ。

まとめ買いをした食材を使って、休みの日に作り置きおかずを作ってもよいですし、面倒ならキノコ類を小房に分けて冷凍しておくくらいで大丈夫です。

お休みの日にまとめ買いをするのが大変なら、ネットスーパーを活用してもいいでしょう。指定の時間帯に食料品だけではなく、日用品なども一緒に配送してくれ、買い物時間を短縮し、浮いた時間で下味冷凍や小分け保存ができますね。もちろん、PB商品も購入できるので、上手に取り入れましょう。

ちなみに、節約食材としておすすめなのが、肉類は鶏胸肉や豚こま肉、切り落とし、ひき肉。野菜は季節にもよりますが、キャベツ、もやし、キノコ類、冬場は大根、白菜などは、その時の天候などにもよりますが、比較的コスパのよい食材と言われています。また、その季節に採れる旬の野菜は、安くて栄養価も高くおすすめです。

野菜が高いときは、冷凍野菜にも目を向けてみましょう。ほうれん草、いんげん、ブロッコリー、かぼちゃがおすすめです。産地が気になる場合は、パッケージの表示も確認しましょう。

コンビニを活用する

コンビニは高いというイメージが付きまといますが、使い方次第です。先ほども紹介しましたが、コンビニでもPB商品はありますし、最近では野菜や果物、肉などの品揃えもよくなってきました。牛乳や卵、食パンといった白もの食材は、PB商品を利用すれば、スーパーで購入した場合と比較してもそれほど変わらないでしょう。

時間がないときは、手軽な焼きそば麺や3食入ったうどんと、カット野菜やもやしで焼きそばや焼うどんを作れば、比較的安く済みます。もちろん、冷蔵庫にキャベツやもやしがあれば、そういった出費は不要です。

コンビニを利用する際の注意点は、お弁当やお惣菜、お菓子やビールといったし好品の誘惑に負けないことです。あくまでも自炊の材料を買う意識を持つことが大切です。

節約を意識しながら工夫をすることは、とても大切なことです。そしてまた、慣れないうちは食材の管理や使いまわしにも苦労するかと思います。そんなときはぜひレシピサイトやアプリを使って、使い切りたい食材から検索をしてレパートリーを増やしていきましょう。 

家にあるもので、適当にちゃちゃっと作れるようになったら、そのときはもう立派な節約料理上級者さんです。