銀髪のお洒落な男性が子どもたちに音とリズムについて、遊びの延長で教えているTV番組がありました。「へ~、ちょっとしたリズムの違いで動きが変わるのか~」と、ぼ~っと流すように見ていたら、その男性はなんと坂本龍一さんではないですか! 坂本さんと言えば、もちろん世界的に有名で凄い人なわけですが、私の中ではデビュー前にお会いしたイメージが強烈に残っていまして、それが思い出されました。

TVでは、YMOのメンバーが番組内でライブ演奏! この方々はかっこいいと常々思っていましたが、歳を重ねてさらに色気のあるなんともいえない奥深さ、でもさらっと余裕な感じでライブされてる様に、もうその場で釘付けになってしまいました。それで思い出し、ハッとしたんです。

デビュー前に坂本さんと高橋幸宏さんにお会いした記憶を。そして恐ろしいことに、そのときの私はどれだけ凄い方々かがよくわかっていなかったことも。なんせ坂本さんにお会いしたときは、デビュー前(当時19歳)。お会いしたその日に気さくな雰囲気の坂本さんに、精神的にも子どもだった私は、リビングでほかの方々とくつろいでいるご本人にずかずかと近寄り、「曲書いてくださいよ~」的な発言をしていました。

その後も「この子は面白い」という言葉を真に受けて、きゃっきゃっと話しかけていたら、坂本さんが「この子、ウチの事務所に入れたら?」と発言。当時の坂本さんの事務所社長らしき人が、"とんでもない!"って顔でぶんぶん首を横に振り「それはないです」というようなことをおっしゃっていました(笑)。まあ、それで終わればまだよかったのですが、その日になぜか坂本さんからNYの自宅の連絡先を教えていただき、それから月日は流れていたにも関わらず、NYの坂本さん宅に電話までしてしまったという(笑)。これは後々、デビュー時の私のプチ伝説として、しばらく事務所の方などに「まったく由美は~」と語られることになりました。

高橋幸宏さんとお会いしたのは、やはりデビュー前の20歳のとき。初番組レギュラーで司会アシスタントに選ばれたテレビ朝日の『音楽ニュースHO』の第1回目ゲストが高橋さんだったのです。当時、番組スタッフも新番組ということでかなり気合いが入っていて、私も入り時間よりもだいぶ早めに到着したにも関わらず、ヘアーメイクさんもどの方向性で行くか考えながらのメイクに、スタイリストさんも大慌て。結局、番組収録時間になっても仕上がらず、ゲストである高橋さんをお待たせしてしてしまったのです。

優しい雰囲気の高橋さんは全然怒っている様子はなかったのですが、いま当時を振り返ると極度の緊張感と、大人の人への対処の仕方もわからなかった私は、ちゃんと高橋さんに「お待たせしてすみません」なんて一言も言えないままその場に立ち尽くしていたように思います。

さらに、未だにうちの事務所の社長にその日のことを言われます。「由美は緊張しすぎのせいで、ニュース原稿を読んでいるそばからテーブル下から見える足が大股開きで焦った」と。冗談ではなく、実際に緊張しすぎて下半身にまで気がまわらなくなり、真剣にニュース原稿を読みながらテーブル下は大股開き(笑)。

そのときに何度も社長と目が合うわけですが、一生懸命カメラ横で"股を閉じなさいジェスチャー"をやってくれていたんですね。それも緊張しすぎていて気付きませんでした。とまあ、あの凄い坂本さん、高橋さんへの記憶はそんなとんでもない内容とともにあるのですが、TVを見ながらふと思い出してしまいました。月日は流れ、なんとか私も歌う人にはなれましたが、まだまだ修行は続きそうです。でも、こんなにかっこいい大人でアーティストの先輩方々を見ると力になります! 大人カッコイイ♪ では、また次週お会いしましょう。
See you soon love xx.

今朝、ドイツから届いたマエリエン薬局のメディカルハーブ。ハーブティーです。メディカルと呼ばれているこのハーブの薬効は? 機会がありましたら、このコラムでもお伝えしますね♪