オーディションに選ばれるのと選ばれないのって、天地の差があるようなないような?

今までオーディションを受ける側しか知らなかった私にとって、「アニソングランプリの審査委員」というものはとても不思議であり、私などがあーだこーだ言ってもいいの? と思う反面、とてもとても興味深い出来事になりました。実際、水木一郎さんもオーディションから優勝して出てきたんだよ、なんてお話もしてくださいました。

自分もオーディション出身者なんですが、普通の優勝者とはかなり違う。モデル時代から"一番じゃない"私。モデルの中でもかなりな「B級モデル」でしたからね(笑)。ミス ニューカレドニア イメージガール(ミスコンですね)も2番だったり、売れっ子モデル○×ちゃんの代わりでテレビのお仕事もよくやっていたし、『ASAYAN』でも1番になれずデビューできなかったし……。

でも、そんな人でも1番を超える瞬間があると思うんです。うまく説明できないんですけど、優勝する・しないに関わらず、大切なのは「負けるなよぉ」、そんな気持ちではないでしょうか。実はデビューする何年か前に、アルバムに収録される1曲を歌うことになった私。今となっては、デビュー前に自分の歌声が世の中に出た貴重な音源なんですが、この曲を歌う経緯も、かなりすごぉい話でした。

当時、20歳ぐらいでしたが、歌手になるべくいろんなレコード会社のオーディションで歌っていたところ、この曲を歌うお話が舞い込んできました。曲を書いてプロデュースしてくれるのは、なぁんと! PSY・S(サイズ)の松浦雅也さん!!(PSY・Sもかなり有名ですが、のちにゲーム『パラッパラッパー』の音楽も手掛けたりと、すごい方です!!)。その松浦さんが「私に決めた!」と言うんです。

松浦さん「あ、君が由美ちゃんね。オーディションのビデオ見てね、決めたんだよ」(当時のレコード会社のオーディションは、スタジオなどで自己紹介・アピールなどをした後、歌を歌っていました。その模様をビデオ撮影していたのです)。
私「(やだ、あのかなり緊張して自己紹介もろくにできず、歌もちゃんと歌えてなかったやつだわぁ)」
松浦さん「でね、いろんな子たちが歌っているオーディションビデオ見たんだけど、由美ちゃん最後だったでしょ」
私「え? あ、はい……(緊張中)」
松浦さん「いろんな子の見てて、由美ちゃんの番がきて、さあ歌聴くぞと思ったらビデオが途中で切れちゃって。だから由美ちゃんの歌が途中で終わっちゃってね。どうしても気になっちゃって、君に決めました」

そこですかぁ決めた理由って!!(笑)。
でもなんだかよくわからないけど、超ラッキィ♪ ってか、その前にビデオ途中で止まってたら気づいてくださいよぉ、レコード会社さ~ん!

そんなわけで、松浦さんの楽曲を歌わせていただくことになったのです。何がきっかけになるかわからないですし、私の場合、ほとんどがそんな偶然のような、冗談のような出来事ばかりな気がします。偶然も必然ですよぉ。実は私の代表曲、『機動戦艦ナデシコ』の主題歌を歌う経緯も……。

これはまたの機会にゆっくりお話したいと思います。さて、このコラムが出る頃はアニソングランプリの福岡予選が行われた後ですね。どんな出来事に出会うのかなぁ。福岡の審査委員長は、な、なんと、堀江美都子さん!! 副審査委員長は私、松澤由美です(恐縮デス)。『キャンディ・キャンディ』は小さい頃、よーく歌っていましたよぉ♪ 一番大好きなアニメだもぉん♪

そういえば北海道予選では、水木さんのお友達がいらっしゃってるっていうので隣りで見ていたのですが、現れた方は『キャンディ・キャンディ』を描いている超本人・いがらしゆみこさん!! 鼻血出そうになりました(笑)。すかさず握手していただいたのですが、嬉しかったぁ。明るいオーラが輝いてました。

私も代表曲を喜んでもらえるよう、心込めて歌ってきます! 全国のみなさんに会えるのを楽しみにしながら♪

福岡でご一緒させていただきました、ミッチィ姉さん! 堀江美都子さんです

福岡表彰式の模様。たくさんの方々が見に来てくれましたぁ

焼酎をいただきました。福岡大会でのエピソードも機会を見ていつかしますね