先日、代議士秘書の方とお話する機会がありました。社会について真面目にトーク。ここは知的なトーク中ですもの、しっかり答えました。
「ハマコーさん!」
現役議員さんじゃないですからぁ(笑)。失礼いたしました。世の中のこと、政治のこと、メディアもしっかりとウトい私です。一応、新聞読んでみたりするんですよ、大きく書かれた見出しだけは(笑)。

このときは、つい『パープリン大学』の頃のハマコーさんの印象があったので、名前が咄嗟に出たのでした(初めてのレギュラー番組のタイトルが『パープリン大学』です。詳しくは、第4回目第5回目を参照してください)。

みなさんは、議員さんといえばどなたの名前を思い出しますか? そんな質問を考えながら、「政治の世界も"メディアに露出されてはじめてなんぼ"みたいなことってあるのかなぁ? だって知らなければ知らないままだもんなぁ。ある意味、人気商売だなぁ」なんて思いつつ、春の都知事選のときのひとコマを思い出しました。

ある日、お友達とワンコを連れて公園でお散歩をしていました。その途中、ママチャリの背中に思いっきり自分の名前が書いてある旗を揺らめかせながら、誰ぇ~も見てない(?)お散歩中の人達に向かって、ママチャリを漕ぎながら手を振っている笑顔の彼の姿を発見しました。

たぶん28歳ぐらいの男子さんなんですが、あまりにローカルで「あ、やっちゃった」という風なのに、本人はいたって一生懸命っていう姿勢に釘付けになり、思わず笑ってしまいました。けれど、メディアに出てなんぼの世界に、こ~んな親近感の湧くような、でもパワーを感じる人っていいなと思ったのでした。

さてと、先週からのお話の続き。テレビ『ASAYAN』でダンスを披露した後、やっぱり? って言うぐらい酷評を受けました。収録中にはダンスの先生が心配してくれて、カメラの向こう側で一緒に踊ってくれたりもしたんですが、結果は、自分では全然満足するわけもなく、泣きたい気持ちでいっぱい。けれど、今できる私の一生懸命だもの! と思うようにしていました。

ところがテレビってコワいですね。一生懸命やっている姿を面白おかしく放送されていました。ママチャリの彼同様、へっぽこで真剣なところが、普通に見たら滑稽なことってあると思いますけど、その放送の後からは街を歩いていても「あ、あの子だよ、ダンスで落ちた子」、なんて知らない人にまでこそこそ話をされたりしました。

あんなに悔しい思いをして、必死だったのに面白おかしく笑うなんて。そんな思いを胸に秘めつつ、しばらくしてまた番組側から「テレビで1曲歌いませんか?」と言われたのです。もちろんそのとき、常務は
「もう由美はあの番組に出なくていい。あんな風に面白おかしくされていまさら出ることもないだろう」
私の心情を考え、気遣ってくれての言葉でした。が、当の本人は
「いや、最後に番組出ます。だって、いまさらあれ以上なこともないだろうし、逆に歌ってきます」
と言ったのでした。

後日、番組収録に行くと、なぜかオーディションで『スター誕生』のようにレコード会社争奪戦になっていました。ひとりひとり歌って、レコード会社の方がイイと思った場合だけ看板札をあげる、という審査方法でした。

「またかよぉ~!」。そんな風に思いながらも「これチャンス!?」とも思いました。そして今まで小室ファミリー曲しか番組では歌っていませんでしたが、
「今日は小室さんの歌ではなく、私の好きな歌を歌います!」
なぁんて、当時は背筋も凍るようなことを言っちゃいました。

ナインティナインのおふたりにも、「言っちゃったねぇ!」なんて突っ込まれながら歌った歌は、加藤いづみさんの「好きになってよかった」でした。小室ファミリーのダンスミュージック全開の中、私は落ち着いたアコースティックな曲を選曲。結果、3社ぐらいの方が札をあげてくださったんです。

そのときは、「落ちたり受かったり大変だな。イヤな思いするかもな……なんて思いながらも、レコード会社争奪戦で思いっきりプレッシャーはあったけど、歌いに来てよかった」。そう思ったのでした。

ちなみに、加藤いづみさんの「好きになってよかった」のような歌を歌える歌手になれたらいいなぁ……なんていうのが、当時の私の夢だったのです。そして昨年、加藤いづみさんと一緒のお仕事をすることになり、ゲーム主題歌を私、エンディングを加藤さんが歌ったシングルCDがリリースされました。

そのときの取材では、あまりに嬉しくて彼女をガン見(笑)。自分自身は意識しないように振舞おうとしているのですが、それが逆にぎこちない&怪しかったと思われます(チラチラずぅーっと見てましたから)。加藤さんに「デビュー前、当時オーディション番組で歌を歌わせていただきました」とお話したら喜んでくださり、「きっと今度は由美ちゃんの歌を聴いて、歌手になりましたぁ、なんて時が来るよ」なんて、嬉しい言葉もいただきました。おぉし、その日までがむばるおぞ! それでは今週はこのへんで。
See you soon love xx.

このコラムが本になりますように! と、お友達に話していたら、こちらの本が届きました(笑)。自分の名前を入れて作ってくれるみたいです。中身は自分で書き込みするマイブックみたいなものです

うちのワンコも少しずつ育ってます。プウアです