今回は私が敬愛しているカップ麺を紹介しようと思う。これまでは新規麺に手を出していくことが多かったが今から紹介するのは古参麺だ。タイトルで堂々と名前を出しているので、期待値を高める言い方をしても効果的ではないのはわかっている。
この度、私の一押しヌードルを紹介させていただきます。日清カップヌードルのシンガポール風ラクサです。
「初めて聞いた・見たことない」と言う声も多いだろう。実際に私もそうだった。ちなみに私は、アジア系料理屋パクチーが好きと言うわけではない。むしろパクチーに関しては食べられない。
パッケージ右上には「コレ、マジ、アジアン。」とカタコトな若者用語を取り入れた説明がなされている。路面で売られているケバブ屋さんをなぜか思い出した。そもそもラクサとは、東南アジア諸島で親しまれている麺料理だそうだ。中でもシンガポールで人気とのこと。
蓋を開けると東南アジアの香り漂う。また適当なこと言いやがってと思ったかもしれないが、本当なんだ。東南アジアだけはほとんどの国を巡ったことがある私がほろ苦い記憶を思い出したのだから。パクチーから避難してサブウェイに駆け込んだらモッサリパクチーが入っていて泣いたベトナム、なぜか全ての料理が甘かったプーケット、数時間歩き回って最終的にたどり着いたのが山頭火だったマレーシア。
経験や人柄が好きで東南アジアを巡ってきたが、決して食は自分の下になかなか合わなかった。しかし、このシンガポール風ラクサのカップヌードルは日本人向けに味付けがなされているのか最高にうまい。友達に勧められ、断っていたが無理やり渡され、試しに食べたら一瞬で虜になった。
こんな話をしていたら3分が経過した。蓋を開けるとココナッツのちょっぴり甘い香りがする。そこにラクサペーストを入れる。これにはスパイスなどが含まれているので、投下することでエスニック感がマシマシになる。
麺はいつもお馴染みのカップヌードルの細麺。ズルっとすするとココナッツのまろやかクリーミーな味が広がり、その後には少しだけ先ほど入れたラクサのスパイスの酸っぱさがほんの少し面影を残している。スパイスだからといって決して辛くはない。ココナッツミルク自体が甘口なのでラクサと混ざり合って絶妙なハーモニーを奏でる。とにかく濃厚だ。
またまた具がたくさん入っていて豪華。ふんわり卵やチキン、細かーーーく刻まれたパクチーがいるらしいが私はこの記事を書くまで気づかなかった。幼い子供に何とか野菜を食べさせようとピーマンとかを細かく刻んでハンバーグに練り込む母の気持ちが理解できた気がする。私、知らぬ間にパクチー食べれていたんだ。
他のカップヌードルに比べると少しクセがある味だが、私はカップヌードルシリーズの中で一番好き。シーフードミルクのようなまろやかクリーミーっぽさが好きな人は、このスープを楽しめるのではないだろうか。こんなに美味しいのになぜコンビニでは販売されている姿を見かけないのだろうか。私はドラッグストアかスーパーにこのカップヌードルを探して三千里をこれまでしてきた。ここ最近は、引きこもりなのでアマゾンでまとめ買いしている。もし、在庫がなくなっていたら私のことを思い出してほしい。