おっはモーニング。毎日が日曜日、もとい毎日が正月と言ってもいい酒村です。早いもので年が明けてもう半月経ってしまった。月日は何も待ってくれやしないのだから、無常だなぁ。そんな皆さんに朗報だ。まだまだ正月気分を味わうことができるカップ麺をコンビニで見つけてしまったのだ。

その名も、あのえびそばで有名な一幻の「あじわいえびみそ えびの旨みと風味のやみつき濃厚スープ」。お正月といえば「海老!」なんて安直じゃないのかとツッコまれそうだが、私の正月のイメージは海老なのだ。いつも親戚同士の正月の集まりがあったときには、決まってエビフライが山盛りになって皿に盛り付けられていたのを思い出す。

えびそば一幻は北海道の札幌のラーメン店のようで、塩と味噌のえびそばが大ヒットしているお店だ。まだラーメンデビューを始めたての頃、新宿で一度足を運んだことがある。二郎系のニンニクマシマシなラーメンに洗脳されていないピュアな時代の話だ。

昔を忍びながら、カップ麺の蓋を開けてみる。おや……それほど強い海鮮、エビの香りはしない。容器を軽く振ってみても漂ってくることはなかった。ここに熱湯を注ぐ。5分後、蓋を開けると、私の認識を改めざるを得ない光景がそこには存在した。蓋を開けた途端に、香ばしい海老、海の香りが一面に漂ってくるのだ。カップ麺から海が爆誕した瞬間だった。とっても濃厚な香りが辺りを包み込む。

いつものニンニクの香りには反応せずに退却していく猫が、今回は鼻をピクピクさせながら近寄ってきた。

そこに蓋の上で温めておいた付属の「上品な香り広がる特製エビオイル」をポタポタとたらしてゆく。スープ全体に一層まろやかさが増し、私の食欲を掻き立てる。

まずはスープを一口飲んでみる。ごくりんごくりん……。えびそば、おいしーーー!! 濃厚な豚骨ベースの味噌の味とともに、芳醇な海老の味わいが口いっぱいに広がる。海老の風味によって一挙に豪華な正月気分を再び味わえる。海鮮のカップ麺、想像以上にうまいぞ。

そんな風に考えながら麺をずるぽずるぽとすすっていく。麺はちょうどいい感じにコシがある。かやくの豚肉と揚げ玉とネギが麺に彩りを添える。中でも揚げ玉がえびみそのスープのアクセントになって、たまらない。揚げ玉を流し込んだときのサクッという食感がたまらなくいい。見た目ではわかりづらいので、揚げ玉が口の中に入ってきたときには「よっしゃ、ラッキー♪」と気分が上がる。これを揚げ玉チャレンジと名付けよう。

そんなふうに麺を食していたら、あっという間に完食していた。なかなか外出が出来ない今のご時世には手ごろに食べられるカップ麺は救世主。まさにメシア。えびそばで再び永遠に終わらない私だけの正月を迎えながら、現実逃避をする酒村であった。