仕事ができない自分に悩んでいる人、もしくは「仕事が遅い」「ミスが多い」といった理由で上司からよく怒られる人、はたまた職場に仕事ができない部下や同僚がいるという人。『仕事ができない』という事実はわかっていても、『どのように改善したらいいのか』はわからない人も多いはず。

  • 情熱がない人

ここでは、世界で3,000万部売れたロングセラー『7つの習慣』のメソッドをもとに、研修やコンサルティングを実施する「フランクリン・コヴィー・ジャパン」の取締役副社長・佐藤 亙氏に『仕事ができない人の解決法』を聞いてみた。第六回は、「情熱がない」。

なぜ、情熱がないのか?

「おれ、なんでこの仕事してるんだろ」「仕事にやる気が湧いてこない」…………。というように、職場にひとりぐらいは『情熱がない人』がいるはず。では、なぜ情熱がないのだろうか? 佐藤氏は原因として、次のことが挙げられると話す。

・ビジョンがない
→「目的地が決まっていないのに歩き続ければ、誰もが不安になるはずです。仕事もこれと同じで、将来のビジョンが決まっていないまま働き続けることで不安が生まれ、仕事に対しても情熱も湧かなくなってしまっているのが理由でしょう」。

どう改善すればいいのか?

・ビジョンがない
A.終わりを思い描く
→「同書では『終わりを思い描くことから始める』という習慣についても書かれています。自分の生き方は自分で決められるはずなのに、多くの人が知らず知らずのうちに他人が決めた生き方やシナリオに従っているので、人生の終わりに後悔します。そうならないように自分が望む終わりの姿を思い描き、そこに向かって歩んでいくとが大切です。終わりを決めれば、その都度その都度で目的を明確に設定できるので、それを達成できるように意識するといいでしょう」。

プロフィール: 佐藤 亙

1988年、モトローラ社に入社以来、一貫して人事畑を歩む。1993年にモルガン・スタンレー証券社に転職。パフォーマンスマネジメントを中心とした企画業務を経て、人事ジェネラリストとして人事業務全般に従事する。その後、日本ケイデンス・デザイン・システムズ社人事マネージャー、日本マイクロソフト社人事本部長、SAPジャパン社人事本部長・バイスプレジデント、日系ベンチャー企業の執行役員を歴任した後、2006年にフランクリン・コヴィー・ジャパン副社長に就任。「7つの習慣」をはじめとした研修全般のプログラム開発、講師マネジメント部門、オペレーション部門を統括している。