社会人になって飲み会が増えたせいでお腹がたるんできた……という人は多いはず。お腹をやせたいときにまず思い浮かべるのは、腹筋だ。誰もがやり方を知っていそうな腹筋だが、実は正しい方法でやらないと効果が得られないことをご存じだろうか。今回は、「フィットネス&ストーンスパ モデノ阿佐ヶ谷」のトレーナー・佐藤慎哉さんに腹筋(クランチ)の正しいやり方とポイントを教えてもらった。

お腹やせの王道「クランチ」とは?

「フィットネス&ストーンスパ モデノ阿佐ヶ谷」のトレーナー・佐藤慎哉さん。クランチのコツを語ってくれた

知らない人はいないと言ってもいいほど、クランチはお腹やせトレーニングの王道ですね。継続することで、男性ならたくましい6パックを、女性なら美しい縦ラインをつくることができます。ただ、ポイントを押さえないと"やってる感"はあるのになぜか効果が出ない……なんてことも。シンプルな動作だからこそ、いくつかのポイントを押さえることが重要なんです。

クランチの正しいやり方

1.両膝を立てて床に仰向けに寝ます。両手は開いて胸の前で組みます

2.両膝下をそろえて、膝と太ももの角度が90度になる位置まで上げます

3.息を吐きながら、へそを覗きこむように上体を丸めます

4.息を吸いながらゆっくりと上体を戻していきます

手順 1.両膝を立てて床に仰向けに寝ます。両手は開いて胸の前で組みます。 2.両膝下をそろえて、膝と太ももの角度が90度になる位置まで上げます。 3.息を吐きながら、へそを覗きこむように上体を丸めます。 4.息を吸いながらゆっくりと上体を戻していきます。セット数が終わるまで後頭部と肩は床につけず、浮かせた状態で3の動作に戻ります。

始めは10回を目標に、慣れてきたら20回に挑戦してみてください。「もうこれ以上無理! 」というところまで体を丸めるのがポイントです。また、上体を戻すときは起こす動作の2倍の秒数を使うようにしましょう。2秒で上体を起こしたら4秒で戻すのが目安です。上体を戻す際、脱力をしないよう最後まで腹部を意識してゆっくりと戻していくことも大切。呼吸も止めないように気をつけましょう。

腕の力&反動で起き上がらないように!

腕の力や反動を使わずに、効いている部分を意識しながら上体を丸めていきましょう

動作を繰り返すうちに脇が開いてしまい、つい腕の力を使って起き上がろうとしてしまいがち。また、上体を戻した反動で起き上がろうとするのも両方NGです。効いている部分を意識しながら、ゆっくりと上体を丸めていきましょう。

太ももは垂直をキープ&膝下をそろえる!

NG例。両足が下がって太ももの角度が変わっています

OK例。太ももは床に対して垂直をキープします

NG例。膝が開いています

OK例。膝下をそろえましょう

上体を起こすときに、膝が開いたり太ももの角度が崩れたりするのはNG。膝下をそろえたまま、太ももの角度はきちんと垂直に保つことを意識してください。正しい姿勢のままセット数をこなすことも効果を上げるポイントです。

椅子を使う&手を頭に添えてもOK

足を上げ続けるのが困難な方は、椅子などを使うと膝の角度が固定できます

動作中に首が痛くなってしまう方は、手を後頭部に添えてもOK。脇は締めましょう

太ももの角度を固定するために、膝下を椅子や本などに置いて行うのもお勧めです。注意点として、太ももが床に対して垂直になる高さのものを選ぶようにしましょう。また、動作中に首が痛くなってしまう方は、手を後頭部に添えて行ってもOK。その場合も脇はしっかりと締めて、手で首を強く引っ張らないように気をつけましょう。

佐藤トレーナーのまとめ

クランチは簡単なように見えて意外とポイントがあるトレーニングです。ただしコツさえつかめれば、無駄なくお腹やせを実現できます。忙しい人でも"1日3セット"からであれば無理なく取り組めると思いますので、お腹やせを目指して地道に行ってみてくださいね!

記事監修: 佐藤慎哉(さとう・しんや)

学生時代に勤めていたフィットネスクラブの先輩トレーナーや自身のケガを懸命に処置してくれたトレーナーに影響を受け、トレーナーを志す。2009年よりパーソナルトレーナーとして活動開始。現在は東京都杉並区阿佐ヶ谷の駅前に構える「フィットネス&ストーンスパ モデノ阿佐ケ谷」にてジムトレーナー、パーソナルトレーナー、スタジオインストラクターとして活躍中。巷にあふれる間違ったトレーニング法やダイエット法を正すとともに、流行ではなく、いかにベターな選択をし続けるかを大切にし、個のお客さまにとってベストな指導をすることに全力を注ぐ。