職業 :会社員・漫画家・家庭教師
現住所:エジプト・アラブ共和国
異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす「おろぐちともこ」が、仕事を含む現地生活をマンガとコラムでご紹介。
ピラミッドだけじゃない、どこか憎めない国「エジプト」をご堪能ください。(毎週火曜更新予定)
【「気にしないで」とは言うものの……】
ラマダン期間中は、夜明け前に朝食をとってから出勤し、日中は飲み食いせずに働くイスラム教徒の同僚たち。
そんな彼らの前で堂々と飲食するのは気がひけるので、ベランダなどでひっそりとランチをとっているのですが、断食をしている本人たちは「私たちに気を使わないで飲み食いしてもいいんだよ」と言ってくれます。
そうはいうものの、やはり頑張っている彼らの前で食事をとるのは申し訳ない、でも気にし過ぎるとかえって良くないかな……と思い悩むことも。
そこで、同僚のコプト教徒(エジプト人の約1割を占めるキリスト教の一派。断食の義務はない)の女性に「飲み食いをどうしているか」を聞いてみたところ、やはり「気をつかっている」というコメントが。彼女も断食中の同僚がいるオフィスでは、ガムぐらいしか口にしないそうです。周りが断食をする光景に慣れているエジプト人も、気を使っているんだなとひと安心しました。
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一方、地下鉄の車内や博物館内などで、ガッツリ水を飲むエジプト人もごくたまーに見かけます。恐らく彼らは断食する義務のない人ないのですが、「勇気あるな……!」と思うことも。隠す必要はないとはいえ、ちょっとドキドキしました。
そんな2014年のラマダンも27日で無事終了。それから3日間は「イード・アル=フィトル(断食明けの祭り)」が各地で盛大に行われるのです。
おろぐちともこ
大学時代古代エジプトを勉強していたためエジプトの地を踏むこと6回。7回目に踏み入れた2011年よりエジプト在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWebやエジプト人による日本語雑誌を中心に漫画を描いたり、漫画のデジタルアシスタントしたりと、漫画の活動の幅も国境を越えて拡大中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながら、ぼけっとお茶をすること。
生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。