異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす"おろぐちともこ"が、仕事や現地生活をマンガとコラムでご紹介。ピラミッドだけじゃないエジプトをお楽しみください。(毎週火曜更新予定)
【学校の先生>日本人の私?】
エジプト人に日本語を教える家庭教師もしている私。生徒は観光と日本語を専攻している女子大学生です。
彼女の家に行き、いつものようにテキストにそって教えようとしたら、「今度授業でミニテストがあるので、その練習も兼ねた授業をして欲しい」とのお願いが。話を聞くと、日本語でエジプトの遺跡を案内するという試験だそう。
日本語の先生(エジプト人)が作ったという原稿があるというので、どれどれと、目を通すと文中に間違いを発見。日本語のネイティブスピーカーであれば「ん?」と首を傾げる表記で、日本語を教える立場としてもこのミスは見逃せません。
原稿を見せて「ここは間違ってるよ」と、訂正しようとしたら、彼女は「先生がこれでいいと言っているので、このままで大丈夫です!」と言うではないですか…。
いや、私、日本人なんですけど…(汗)。思わず突っ込んだのですが、ネイティブである日本人の私よりエジプト人の先生の方が信頼が厚いようで、「問題ありません!」との答え…。
それでいいのか…!?と思ったのですが、やはり間違いは見逃せないですし、彼女のためにもならないはず。そう考え、間違っているところをそっと赤ペンで直しておいたのでした。
お土産物屋が並ぶハーン・ハリーリ地区。お店からは「バザールデゴザール」「カカクハカイ」などの怪しい日本語が聞こえてきます |
おろぐちともこ
大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWebやエジプト人による日本語雑誌の漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながらぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。