異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす「おろぐちともこ」が、仕事や現地生活をマンガとコラムでご紹介。ピラミッドだけじゃない「エジプト」をお楽しみください。(毎週火曜更新予定)

【新年のあいさつは…?】

あけましておめでとうございます。
1月1日は元旦! お仕事はお休みだったという方も多いのではないでしょうか。

こちらエジプトでは、2015年の1月1日もいつも通りの木曜日。エジプトに来て最初の年は、「1月1日は休みになるかな?」と思ったものの、通常営業している会社がほとんどでした。1月1日は祝日ではなく、普通の日なのです。

エジプトで初めて年越しをした時も、1月1日は仕事だったので、「やれやれ元旦に出勤かぁ~」という気分でオフィスに向かいました。今までの人生で「1月1日=お休み」という意識が染み付いているので、なんだか損した気分。

職場につくと、同僚の1人が「ハッピーニューイヤー」と、新年の挨拶をしてくれました。「おお、エジプト人もハッピーニューイヤーっていうんだ! 年が明けた感じがする~!」と過剰に感動する私。

今年も1年がんばろーと思っていたところ、出社してきた別の同僚が「メリークリスマス!」と笑顔であいさつ。

「なぜっ!?」と驚愕する私を横に、同僚は「メリークリスマス」と普通に返事をしています。クリスマスは12月25日、とっくに過ぎているのに、どうしてお正月に「メリークリスマス」なの…!?

その疑問を友人に聞いてみたところ、エジプト人の約9割はイスラム教徒で、約1割のキリスト教徒はほとんどがコプト正教会の信者。コプト正教会では1月7日をクリスマスとしているので、12月25日どころか1月1日を過ぎても、メリークリスマスって言う人が多いんだよ、と教えてくれました…。

なるほど、場所が変われば常識も変わる。しかし、「お正月にメリークリスマス」の衝撃から3年。いまだに1月1日に「メリークリスマス」と言われると、「なぜッ!?」と思ってしまうのでした。慣れないものですね。

クリスマスムードのマネキン。ちょっと怖い…


おろぐちともこ
大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWebやエジプト人による日本語雑誌の漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながらぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。