仕事の効率アップのために変えるべきこととして、前回は「行動を変える」をお届けしました。今回変えるのは「マインド」です。
仕事の効率が悪い人というのは、才能がないわけでも能力が低いわけでもありません。どちらかというと、真面目な人が多いのです。こういう人こそマインドを変えるべき理由と、そのためのポイントを2つお伝えします。
完璧主義をやめて8割の出来を目指そう
仕事で完璧主義を貫こうとすると、下調べや事前準備をし、実際に取り掛かる際も1つひとつの項目に時間をかけることになります。さらに、ミスを防ぐための確認作業や事後点検をするので、どうしても効率が悪くなってしまいます。
あまりに細かいことにこだわりすぎ、必要のないことに時間と労力を費やしてしまうと、仕事の全体像や、そもそもの目的を忘れてしまうこともあります。完璧主義の人は、責任感があるので仕事で信頼を得られやすいです。
ですが、何事にも全力で取り組むので、「時間が足りない、疲れやすい、仕事を抱え込みすぎてしまう」という傾向があります。仕事の効率をアップするには、完璧を目指すことよりも、とにかく「着手」することが大事ですが、それができないから悩むわけです。
そこで私がオススメしているのは、「10割の出来」を目指して行動が止まってしまうなら、まずは「8割の出来」でいいので「倍速で動く」ということです。8割でいいのなら、今すぐ着手できることがあるはず。まず、着手して仕上げる。その後に、時間的余裕があれば軌道修正すれば良いわけです。
仕事の効率がいい人は切り替え上手
仕事には、人間関係がつきものです。例えば、上司と言い争ってしまった。同僚の成果を素直に喜べない。お客さんからのクレームに凹んだ。先輩からの何気ない一言に傷ついた。こんなとき、あなたはどう対処していますか?
仕事の効率がいい人を観察してみると、嫌なことがあると気落ちはしますが、切り替えが早い。落ち込みを必要以上に引きずらないので「目の前のこと」に集中できるのです。
一方で、落ち込みを引きずってしまう人は一度落ち込むと回復するのに時間がかかります。結果的に効率が下がってしまうわけです。
では、切り替え上手になるにはどうしたらいいのでしょうか。もちろん、落ち込みすぎないように精神力を鍛えることも可能です。ですが、落ち込まないようにするよりも、「どれだけ早く立ち直れるか」にフォーカスするほうがラクに実践できます。
例えば職場でイヤなことがあったら、一度、その場を速やかに離れることをオススメします。大相撲の力士もタイミングが悪いと、いったん外して仕切り直します。これと同じように、私たちも仕切り直せばいい。具体的には、行きたくなくてもトイレに行くのがオススメです。
イヤな感情が生まれた空間から一度離れることで、仕切り直しができます。さらに、手を洗うことで水と一緒にイヤな気持ちも流せます。手洗いだけでなく、顔を洗ったり、うがいしたり、歯磨きをしたりするのもいいでしょう。
こうした物理的なきっかけ作りは誰でもできる簡単なことなので、ぜひ試してみてください。次回は、「モチベーションを変える」コツをご紹介します。