自分自身の目標がない状況が危険な理由は?

子育てと仕事の両立で悩みを抱えている母親の多くに共通する悩みのひとつが、実は「自分自身の目標がない」ということ。子どもの生活や将来に関しては具体的に想像できるものの、自分自身がやりたいことは思い浮かばない場合が多いのです。そういった女性たちは、どのような点に気をつけなければならないのでしょうか。

判断の軸がなければ悩みや苦労は増加する

「自分のやりたいことが分からない」という悩みは、就職活動中の学生や若手社会人などからよく聞かれると思います。しかし、実は社会人経験がより豊富な働く母親たちも同じような悩みを抱えやすい境遇にあるようです。その背景は細かく見れば人それぞれですが、ひとつの大きな要因としては出産・育児を経験することによる価値観の大転換があげられます。出産によって自分よりも大切な存在と出会い、育児を通して今までに感じたことのない感情を知ることで、今まで通りの生き方・働き方ではバランスが取れなくなってしまう人は非常に多いと思います。

「でも、仕事はこなせているから大丈夫! 」と思う人もいるかも知れませんが、これは危険です。確かに、経験を積んできたワーママたちなら日々の仕事をこなしていくことはできますが、自分のやりたいことが見えていないと苦労や悩みは増えてしまいます。やりたいことは、何かを判断する際の判断軸として必要だからです。この軸がないと、毎回判断がブレて結果に納得が得られなくなります。

すぐ足元から見つめ直してみよう

「いつ時短勤務からフルタイム勤務に戻すか」「キャリアアップに挑戦するのかしないのか」などの選択を迫られた際、方向性を見いだすためには、「どちらの選択肢ならやりたいことに近づけるか」という視点が不可欠です。

仮に今は見えなくなっていたとしても「やりたいこと」は既に自分の中にあるはずです。自分の中にあるやりたいことをうまく見つけられない人は、「今やっていることをそっくりそのままやり続けたいか、それとも変えたいと思っているのか」「変えたいとしたらどの部分か」という風に、すぐ足元から見つめ直してみると糸口がつかめると思います。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

ここるく 代表取締役 山下真実
「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。
投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。
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