コロナ禍で対面コミュニケーションが難しくなっています。そんななか、注目されているサービスが「ソーシャルギフト」です。
ソーシャルギフトとは、SNSのメッセージやメールを通じてギフトを贈れるサービス。相手の住所がわからなくても贈れること、そして贈りたいと思ったら相手にすぐ届くこと、そして何より対面しなくても気持ちを伝えられることが特長です。
外出しにくい現在、オンラインショッピングを利用する人は増えていますが、ソーシャルギフトについてはまだ利用したことがない人が多いのではないでしょうか。利用者はどんどん増えていて、ソーシャルギフト「LINEギフト」は2022年1月、2021年の総流通額が前年比で330%にのぼったことを発表しました。累計ユーザー数は2021年12月に2,000万人を超えています。ソーシャルギフトの利便性が周知されてきたことを感じます。
LINEギフトのユーザー層は男女とも20代が多く、女性が半数を超えているとのこと。SNSをサクッと使いこなす女性が、ギフトもスマートに贈っているのですね。
ソーシャルギフトの仕組み
ソーシャルギフトはなぜ相手の住所を知らなくてもギフトを送れるのでしょうか。その仕組みを整理してみましょう。ソーシャルギフトを贈る側は、商品を選択してSNSでつながっている送り先のアカウントを指定、オンラインで決済します。受け取り側は、送られた電子チケットを使って実店舗で商品を交換、またはコードを入力してサービスを利用します。
また、受け取り側が自分の住所を入力して配送を指示する方式があります。このとき、贈り側に住所を知られることはありません。手渡しや通常の配送ギフトに比べて、受け取り側の手間はかかりますが、一度試してみると手軽さがわかるでしょう。
ソーシャルギフトは「LINEギフト」だけでなく、「giftee」、「MOO:D MARK by ISETAN」、「シャディ」など多数のサービスで利用できます。LINEはLINEの「友だち」に対して贈りますが、そのほかのサービスは受け取り用のURLを相手に送るので、InstagramのDMやFacebookメッセンジャー、メールでも贈れます。
LINEギフトで2021年贈られた商品は?
ソーシャルギフトは、「さっきありがとう。これお礼」とコーヒーチケットを贈るようなシーンで便利ですが、誕生日や季節のギフトなど大切な贈り物にも使えます。
LINEギフトの場合、LINEが家族や友人との交流に使われていることから、近しい人へのギフトに利用するユーザーが多いそうです。また、LINEグループに贈れるのもLINEギフトならでは。「みんなで食べよう」とLINEグループにお菓子を贈ると、グループ全員が同じお菓子を受け取れます。仕事仲間に贈るのも良さそうですね。
では、実際にどんなギフトが贈られているのでしょうか。LINEギフトが2022年1月に発表した「2021年LINEギフト総集編」を見てみましょう。
配送先を受け取り側が指示する「配送ギフト」の1位は、「ルタオ1番人気/ドゥーブルフロマージュ」とのこと。2位も「神戸バニラフロマージュチーズケーキ」と、フロマージュの人気が高いことがわかります。これは、女性が女性に贈る、女性が男性に贈る、男性が男性に贈る、男性が女性に贈る、すべてのケースで同じです。チーズケーキの人気に驚きですが、私も大好きです。
年代別を見ると、10代~50代のどの年代でも「宮崎鶏の炭火焼き おつまみ 肉祝い 食品」が上位に入っています。全体にビールやワインなど酒類の人気も高いので、「父の日」や「敬老の日」など、家族へのギフトとして使われているようです。
電子チケットを店舗で表示して受け取る「eギフト」では、スターバックスのドリンクチケットの人気が高く、フードとセットになった「ドリンク+フード セットチケット」がもっとも贈られています。また、ミスタードーナツやローソンで引き換えられるチケットも上位に。ローソンでは、チョコレート「ブラックサンダー」がもっとも贈られているそう。お互い負担にならない手軽さがいいですね。
リアルで会うことが減ると、人とのつながりが希薄になりがちです。最近会えていない人にソーシャルギフトを贈って、会話のきっかけにするのもいいのではないでしょうか。