受験シーズンまっただ中ですね。受験生を持つ親御さんは気の抜けない時期かと思います。また、自分の受験期を振り返って懐かしむ人も多いでしょう。
勉強をサボりたくなる誘惑と戦わなければ、合格を勝ち取れないのは今も昔も同じです。つい部屋の片付けをしてしまう、つい漫画を読んでしまう……試験前あるあるですよね。そして今は、スマホという最強の敵がいます。音楽を聴くためにスマホを机に置いておくと、LINEの通知に気づいて会話をしてしまったり、調べたいことを検索したらそのままTwitterを眺めてしまったり。若い世代は、スマホ利用のバランスが重要なポイントになっています。
そこで中高生が思いついたワザが、「ビデオ通話で一緒に勉強」。LINEのビデオ通話は、いくらつなげていても無料です(自宅にインターネット回線があり、Wi-Fi環境が整っている場合)。皆さんは、テスト前だからと友だちの家で勉強したこと、ありませんか?
イマドキは家に行かなくても、一緒に勉強ができるのです。ビデオ通話をつないでおけば、わからないところはすぐ友だちに聞くことができます。一緒に勉強すると約束したからには、ベッドに寝転ぶわけにはいきません。雑談に盛り上がることはありつつの、なんとなく勉強も進む手段なのです。
進学先が決まったらさっそくTwitterで友だち捜し
志望校を決めるときもSNSを駆使します。ある女子中学生は、志望校の名前をInstagramで検索し、スカートの短さや靴下の種類をチェック。「校則で禁止されてても、このぐらいは許容範囲なんだってわかるよ」と言っていました。ガイドブックや高校見学ではわからない、リアルな雰囲気を知ることができますよね。
そして、無事に合格したら、まずすることはTwitterに「春から○○」と「○○」に進学先の学校名を記入すること。それだけではなく、「#春から◯◯」というハッシュタグを付けて、「仲良くしてください!」と投稿します。
大学の場合は学部や学科名も入れますが、「学部を問わずつながりたいです」という人も少なくありません。彼女たちのTwitterは小学校時代の友人もつながっているので、進学を機に「高校専用垢」や「大学アカ」を新たに作ってスタートするという、気合いが入った人たちもたくさんいます。
「#春から◯◯」をTwitter検索すると、進学を決めた人だけでなく、サークルの勧誘や学校近隣の店もヒットします。新たなスタートをお祝いする先輩たちの声に、地方から一人で出てくる学生も安心できそうです。
Instagramの人気が上昇している昨今ですが、この「#春から◯◯」はやはりTwitterが強いですね。そしてTwitterで知り合うと、新1年生が作ったLINEグループに招待されます。大人数の学校LINEグループでは警戒しつつも自己紹介などして、通知はあっという間に3桁に。そんな中で気が合いそうな人や同じ部活に入りたい人と個人チャットするなどして、親交を深めていきます。
さあ、いよいよ入学式です。TwitterやLINE、Instagramを使ってコミュニケーションしていた者同士、「もしかして○○ちゃんだよね!?」と、入学式の会場で盛り上がります。その後、クラス分けが発表されると、Twitterのプロフィールは「12HR(=1年2組)」などクラスを表記したものに変わります。入学前に知り合った友人とはなんとなく疎遠になることもありますが、友だちゼロの状態で新しい世界に挑まなくていい今の時代、うらやましく思います。
著者プロフィール
鈴木朋子
ITライター・スマホ安全アドバイザー。SNSやスマホなど、身近なITに関する記事を執筆。10代のスマホカルチャーに詳しく、女子高生とプリクラにも出かける。趣味はへんてこかわいいiPhoneケース集め。著書は「親子で学ぶスマホとネットを安心に使う本」(技術評論社)など20冊を超える。